たまには小5にもどろう 『塊魂』編(守利)
vol. 21 2020-03-30 0
こんにちは。職員の守利です。
世間では爆発的にコロナウイルスの感染が拡大し、東京都ではついに緊急事態宣言も視野に入ってくるような状況となってきました。
先日はイタリアのとある市長が外で遊ぶ市民に叱責している様子が話題となり、市民の現状に対する危機感のズレが問題となっています。ですがですが、こんなこと言うとアレですが、外に出ちゃう市民の気持ちもわからなくはありません。
こんな鬱々とした現状だからこそ、遊びを通じて少しでも心身を健康に保ちたい。
そこでどっこい活躍するのが俺たちのズッ友ことテレビゲームです。
はいはいゲームね。
演劇と関係ないじゃんってノンノン。
ゲームも立派な創作物です。個人的なことですが、ゲームの洗練されたアイデアたちは創作の大きな助けとなりました。
ですのでたまには小5のような心で、ゲームのクリエイティビティに触れてみてほしいなって、今日はそんなお誘い文章です。
というわけで本日みなさまにご紹介するのは、
バンダイナムコさんから発売されているゲーム「塊魂(かたまりだましい)」です。
こちらは2012年に第1作目が発売されまして、以降さまざまなゲーム機で続編が作られてきました。
現在だとニンテンドースイッチで発売されている「塊魂アンコール」(一作目のリメイク版)が手に取りやすいかなあと思います。
このゲーム、めちゃくちゃ簡単です。
いわゆるアクションゲームに属するのですが、行う動作は〝球をころがす〟という一点のみ。
ほんとうにそれだけです。ジャンプしたり銃を撃ったりモンスターを捕まえたりはこのゲームに存在しません。
やることは〝カタマリ〟と呼ばれる球をゴロゴロころがし、ゴロゴロゴロゴロ球を大きくしていくこと。
カタマリは画面内に散らばる〝モノ〟を巻き込んでいくことでなんやかんや大きくなっていきます。雪だるまをつくるときのあの感じです。
ドがつくレベルのシンプルルールですのでゲームのコントローラーをコントローラーだなって思うことができれば誰でも遊ぶことができると思います。これは本当です。
巻き込むことができる〝モノ〟はどえらい数と種類がありまして、えんぴつ、消しゴム、クリップ、ハサミ、ヨーヨー、画鋲、お皿にラップに机にテレビ、冷蔵庫やお鍋や塩もコショウも犬も猫も杓子もゾウもキリンもパンダもクルマも飛行機ブルドーザーなんでもござれ。これらのモノをゴロゴロゴローッと巻き込んでひとかたまりにしていきます。これが実に爽快なんですねハイ。
そしてここからがこのゲームのキモ重要肝心ポイントなのですが、ゲームをはじめた時点でプレイヤーがころがす〝カタマリ〟は非常に小さいです。
はじめはカタマリと同じくらいのもの(画鋲や洗濯バサミなど)しか巻き込めないのですが、それらを巻き込んでいくうちにカタマリがだんだん大きくなっていって、最終的にはビルや列島、あげく果てには宇宙サイズになって太陽をも巻き込むことができます。
塵も積もればじゃないですが、この地道なスタートからスケールがだんだん大きくなっていく感覚が、このゲームが与えてくれるカタルシスなんです。この〝思えば遠くへ…〟感がたまりません。
『塊魂』はこのシンプルさと面白さで塊魂はゲーム作品では唯一のユニバーサルデザインに認定されています。
ぼくはこのゲームから「シンプルで力強いアイデアがあれば唯一無二のものを創れる」ということを学びました。
ぼくは立場上〝演劇の脚本・演出をする人〟に属する人間なのですが、ゲームを遊ぶことでたくさんのインスピレーションを受けてきました。
演劇は遊びだ!っていう人がいますがぼくもそう思っているクチです。優れた遊びは優れた作品になるなあって思うので、機会があれば是非いろんなゲームを遊んでみてほしいなって思います…!僕も遊びます!
ぼくも含め職員一同、たまにはこうして息も抜きつつ現状がよくなるよう頭を絞ってファイトしていきますので、
よろしければ是非是非、クラウドファンディングにご協力いただけますと幸いです…!