99分
vol. 21 2017-06-04 0
かなり久しぶりのエントリーとなってしまいました。申し訳ございません。
「その後どうなったの?」という声が聞こえてきそうですが、人知れず色々と悩んでおりました。
まず大きな問題となったのが「予算」です。
想定を大幅に越えて使ってしまい、次に向けた展開ができませんでした。
いったん始めてしまったことは自分で責任を取らなければなりません。
予算を越えてしまってからも、完成させるためには前に進めるしかなく、正直かなり大変な時期を過ごしました。
とにかく完成させて関係者向けの試写を行い、クラウドファンドの特典を届けるところまでで精一杯の状況でした。劇場公開に向けた動きをする予算的な体力がなく、全く動けませんでした。全て自分一人で解決しなくてはならない自主製作映画の厳しさを痛感しました。
もう一つの大きな問題だったのが「編集」です。
昨年関係者向けの試写を行いましたが、本当にこれで「完成」として良いものかずっと悩んでました。
ほとんど全てを一人でハンドリングしていると、客観的な判断ができないことがあります。
今回がまさにそれで、どうしてもカットできないシーンに頭を悩ませておりました。現状のままでいいような気もするし、もっと良い形があるのではないか、という思いに揺れていました。
結論から申し上げますと、昨年の試写で「106分」だった作品を、先月思い切って7分間カットし「99分」に編集する決断をしました。
総尺100分を切ったことで、体感ではかなり短くなったと思います。106分で観てくれた人からすると、かなり思い切った編集だと思うはずです。
良くなった点としては、シンプルな構成になったことで主人公とヒロインの話に集中できるのと、説明を省略することで、物語のサスペンスが高まる効果があったと思っています。
簡単に聞こえるかもしれませんが、この7分間を撮るために多くの時間とコスト、そして沢山の協力してくれた人たちがいます。準備や撮影にそれなりの予算を費やし、色んな人に頭を下げて交渉し、苦労して撮影した、沢山の人たちが楽しみにしてくれているシーンばかりです。
そのことを考えると、どうしても切れませんでした。
クリエーターとしてシビアに編集するべきだと、頭では理解しているつもりですが、この7分を切る決断ができるようになるまでに、どうしても時間が必要だったのです。
カットした7分間に関わってくれた方々には、本当に申し訳なく思っています。作品をより良くするためにやったことなので、どうかご理解いただきたく存じます。
時間がかかってしまいましたが、これでやっと完成と言えそうです。
99分バージョンの「リバースダイアリー」をお披露目できるよう、しっかりとハンドリングしていきたいと思います。引き続きよろしくお願い致します!