<製作ノート②>”五カ年計画”【2016年9月】
vol. 13 2021-09-07 0
『ブラックホールに願いを!』監督の渡邉聡です。
2016年7月29日、「『シン・ゴジラ』に負けない面白い映画を作る!」ことを目標に、STUDIO MOVES(当時は映像製作団体Move)にて映画作りが始まりました。
5年間で完成させることを目的とし、プロジェクト名は「五カ年計画」となりました。
具体的な企画内容を考える作業に先んじて、抜本的にどのような企画を目指すかをまず模索しました。そしてそれらを、2016年9月に「五カ年計画大綱」としてまとめました。
今振り返ると内容は若気の至りの高みの極みなのですが、作品の変遷をご理解いただくため&最後まで変化することのなかった個人的なテーマをご理解いただくために、敢えて掲載いたします。共感性羞恥が強い方はご注意ください。
1.老若男女問わず日本の誰しもが楽しめる、それでいて誰も見たことのないエンターテインメント作品を目指す
2.同時代性のある社会的なメッセージと、個人的な人生教訓をもたらす作品にする
3.製作陣が心の底から好きなものを作り、実感の伴わない表現は極力排除する
上記内ですでに自己矛盾に陥っている気がします。
これらの「企画内容以前の抜本的テーマ」は、度重なる修正を経て2019年末にある程度固まりましたが、現在に至るまで自分に問い続けているものであります。
製作経緯を赤裸々に披露するため、当初のスケジュールもそのまま掲載させていただきます。これを見た撮影監督の角くんが「絶対この通りにはいかねーわ...」と呟いたのが遠い昔のように思い出されます。映画の製作スケジュールを立てることの難しさを痛感します。
(ちなみに『ブラックホールに願いを!』脚本の執筆開始は2020年4月でした)
次回は「最初の企画」について執筆いたします。
(つづく)