司法や人権に対する意識を問いかける営み-清水知子さんからの応援コメント
vol. 23 2025-05-07 0
「第3回刑務所アート展」クラウドファンディングへ、東京藝術大学教授の清水知子さんから応援コメントをいただきました。
清水知子 東京藝術大学教授
<プロフィール>
愛知県生まれ。現在、東京藝術大学大学院国際芸術創造研究科教授。専門は文化理論、メディア文化論。著書に『文化と暴力――揺曳するユニオンジャック』(月曜社)、『ディズニーと動物――王国の魔法をとく』(筑摩選書)、『21世紀の哲学をひらく――現代思想の最前線への招待』(共著、ミネルヴァ書房)、『芸術と労働』(共著、水声社)など。訳書に、ジュディス・バトラー『非暴力の力』『アセンブリー行為遂行性・複数性・政治』(共訳、青土社)、アントニオ・ネグリ+マイケル・ハート『叛逆 マルチチュードの民主主義宣言』(共訳、NHKブックス)、デイヴィッド・ライアン『9・11以後の監視』(明石書店)など。
<応援コメント>
刑務所アート展に初めて足を運んだのは、2024年3月に東京都足立区にあるBUoYで開催された第2回展でした。閉ざされた環境のなかで紡がれた詩、絵画、漫画、書、エッセイ——それぞれの作品に宿る切実な思いと、作品を介して生まれる語りの場に、深く心を動かされました。
現代において、刑務所とはどのような場なのでしょうか。「罪を償う」とはいったい何を意味し、誰に対して、どのように果たされるべきものなのでしょうか。近年、世界各地で自由や人権を脅かす動きが加速するなか、刑務所のあり方も改めて問われています。
刑務所アート展は、単なる作品展示にとどまらず、アートを媒介として、加害者/被害者という抽象的な枠組みを超え、具体的な個々人との新たな対話を拓こうとする貴重な試みです。ぜひ多くの方に足を運んでいただきたく、司法や人権に対する意識を広く社会に問いかけるこの営みを、応援しています。
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清水さん、応援コメントありがとうございます。
5月26日まで、第3回「刑務所アート展」展示会の開催資金を集めるため、目標250万円のクラウドファンディングを実施しています。ぜひ、プロジェクトページをご覧になり、ご支援いただければ幸いです。