コラム-4「ラフマニノフに迫りたい!」
vol. 4 2017-12-19 0
残り10日、あと2万円と少しで制作決定!(12/19 21:30現在)
第一のゴールのさらに先を目指し、第二のゴール(ストレッチゴール)を設定しました。
・60万円達成⇒CD制作決定!・・・もうすこしでココ
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「お礼の特別番組」では、ロシア音楽の魅力を濃厚濃密にご案内します。
30分、1時間では終わらないことは確か!?達成の暁にはとことんまでおつきあいください。
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ラフマニノフに迫りたい!
ロシアの作曲家として、チャイコフスキーとならび人気の高い作曲家がセルゲイ・ラフマニノフ(1873~1943)ではないでしょうか。ラフマニノフが生み出す朗々と響き渡るメロディー、濃厚でグッと胸に迫るハーモニーは、彼の作品を時折無性に聴きたくなるポイントかもしれません。日本ではフィギュアスケートの浅田真央さんが現役時代にラフマニノフの《鐘》やピアノ協奏曲第2番を使用したことで、一気に音楽ファン以外の人々への認知度を上げました。
映画ファンには、少し古い映画ですが、1980年制作の「ある日どこかで」(クリストファー・リーヴ主演)でも、彼の《パガニーニの主題による狂詩曲》第18変奏が効果的に使用されているので、その名が知られていたかもしれません。この映画、本当に美しく、しばらくその世界観に浸ってしまいます。内容は意外なほどにファンタジックです!!
その音楽と同様に、ドラマチックな人生を歩んだラフマニノフ。
貴族の家系に生まれるも、一家は破産し両親は離婚。ピアノの才能が認められペテルブルグ音楽院幼年部に入学しましたが、途中で落第してしまいます。モスクワ音楽院に転入し、ピアノと作曲で優秀な成績を収めて卒業しますが、ほどなく完成させた交響曲第一番の初演は大失敗。
前回のコラムでも触れましたが、作曲家でもあるグラズノフが初演の指揮を勤めましたが、彼が酔っ払って酩酊状態だったというウワサも立ち上りました(それが真実かどうかはわかっていません)。その演奏は、キュイ(かの「五人組」のうちの一人)によって酷評されたそうです。
それをきっかけに、ラフマニノフは深刻な鬱状態に陥ってしまいます。しかしおよそ3年後、ピアノ協奏曲第二番(1901年全曲初演)の大ヒットが、彼に自信を回復させました。これは、ラフマニノフその人についての、よく知られるエピソード。でももっと、ラフマニノフについて知りたい…そんな方に嬉しい本が今年出版されました。
沓掛良彦監訳、平野恵美子、前田ひろみ訳「ラフマニノフの想い出」(水声社)です。
生前のラフマニノフを愛した友人たちや親族が寄せた回想録です。ラフマニノフの心暖かで友情を重んじる性格、冗談を言って人を笑わせたりするのも好きだったという彼の姿が、生き生きと綴られています。これまで知らなかったラフマニノフ像と出会うことのできる一冊です。
世紀の変わり目を生きる中、斬新で前衛的な手法を模索するよりも、尊敬するチャイコフスキーの伝統を受け継ぐ作風を貫きながら、強烈な輝きを放つ響きを追求したラフマニノフ。巨大な手を持ち、ピアニストとして卓越した才能をも発揮したピアノ作品には数々の傑作があります。
敬愛するチャイコフスキーの死を悼んで書かれた《悲しみの三重奏曲》や、密かに彼の最高傑作と謳われる合唱曲《徹夜祷》なども、ぜひとも聴いておきたい作品です。コンピレーションCDの制作が可能になった暁には、合唱曲《徹夜祷》から収録したいと考えています!
(追記)
この記事を公開した直後、12/19 22:30頃、目標金額に到達しました。
CD制作決定です!