ザトウクジラ、ゆったりお食事
vol. 5 2016-06-28 0
こんにちは!
オルカラボボランティアのトモコです。
今回の更新はシャチではなく…
トランジェントの項でもちょっと出てきた、ザトウクジラです。
シャチに負けず劣らず美しい動物です。
近年オルカラボではシャチだけではなく、ザトウクジラの調査もしています。
ザトウクジラは一時期乱獲によって個体数が激減してしまい、その後捕鯨が禁止されてもなかなか数が戻らず、わたしがオルカラボのボランティアになった1999年当時でも、ジョンストン海峡で姿を見るのは珍しいクジラでした。
しかしゆっくり個体数も回復してきたようで、今ではすっかりジョンストン海峡のレギュラー陣となりました。
いつもいる個体は見分けがつくようになったり♩
ザトウクジラは夏は北極や南極の近くまで行って食事をし、冬は暖かい海へ移動して繁殖や子育てをするといわれています。
オルカラボでも、昔は姿を見ることができればラッキーみたいな感じだったのですが
ジョンストン海峡を訪れる個体数が増えてきた2007年くらいから少しずつ鳴き声を聞けるようになり
最近は食事のシーンも見ることができるようになってきました。
今回ご紹介する動画(いちばん下にあります)は昨シーズン、2015年8月14日にオルカラボのデッキから撮影(例のごとく、デジカメの動画機能で…)したザトウクジラのランジ・フィーディングの様子です。
動画には何頭か出てきますが、有名なバブルネット・フィーディング(数頭で泡の網を作り、魚を閉じ込めていっせいに食べる)ではないようで、1頭ずつぬーっと水面下から現れます。
小魚の群れを海水といっしょにがぶ飲みしてヒゲでこすのを繰り返すため、何度も食べに水面にあがってきます。
まわりの水鳥たちは魚のおこぼれを狙っているようです。笑
なぜこの近年、この海域で食事をするようになったのかはまだ判明していません。
トランジェントのときはお食事ジャマしたのに、自分たちはのんきに魚食べてるというザトウ動画を「いかにも平和」という感じで掲載するのは気が引けないでもないですが…
そういった感情をぬきにして、ラボ前の海で食事するザトウクジラの行動は私たちにとっても興味深いもので、デジカメの簡易的な動画であっても記録できてよかったと思います。
それではゆったりパックンチョ動画、ごゆっくりお楽しみください。