古民家探しに呉市の離島に何度も足を運んだ
vol. 41 2020-07-30 0
呉市の離島で、当初は、古民家を購入するなど、恐れ多くて、まったく考えていなかった。単純に借りようと考えていたのだ。
ところが、離島では、古民家を貸すという発想がないというか、扱う不動産会社もないというのが現状だとわかった。さらに、程度の良い古民家もほぼない。借りてリフォームをやるしかないのだが、それを想定した賃貸の発想が、そもそも地方はなかった。
そこで、方針転換をして購入も視野に入れて物件を探すことに、何度も呉市の離島に通うことになった。
ただし、条件があった。
それは、宿や賃貸、さらにイベント等にも多目的に利用できる建物であることだ。つまり東京の西荻窪でやっている自宅のように、収益性を持たせた交流スペースにすること。
それは、古民家を次の世代に送り渡すためには、当然、メンテナンスして維持していくしかなく、そのためには、建物に収益性を持たせることが必要だ。うちは、決してお金に余裕があるわけではなく、フリーライターは儲かるような職種でもない。だから、古民家だけで自走できる仕組みが良い。
さらに、西荻窪の自宅を長く離れて移住することもできず、2拠点ライフとなる。
そのあたりを掛け合わせると、宿のコンセプトや適した物件探しの方向性が見えてきた。