スタッフインタビュー / 撮影監督・ダン
vol. 7 2024-09-15 0
皆様、ご覧頂きありがとうございます!!プロジェクト責任者のヘソです。
今回も別の視点から作品の魅力をお伝えするために、撮影監督・ダニエル ラゾフ(ダン)のインタビューをお届けします。
カメラを構えるダン・・・ミュージックビデオの撮影現場にて
私が「撮影監督」という役割を知ったのは大学時代。映画についての卒業論文を書いた時でした(ヴィンセント・ギャロ監督の『ブラウン・バニー』を分析する論文で・・・面白いことに、ギャロ監督は「撮影監督」は不要という主義の人でした)。それまでは正直、映画のスタッフって監督しか意識していなかったし、映画を撮るのは「カメラマン」だと思っていたのです。今、実感を持って感じるのは、「撮影監督」は「カメラマン」よりずっと大きな概念だということです。映像作品の「物語」を伝えるために、最も適切なカメラ/レンズ/被写体との距離/構図/照明・・・などなど、ヴィジュアルの全てを芸術的かつ技術的な観点から選択する重要な立場です。
『オン・ア・ボート』はアップデートvol.1で触れたように「ショットリスト」という撮影内容を全て記した資料を元に撮影が進められました。その資料はダンと私で、机に横並びで座ったり、一緒に散歩をしたり、メッセージを送り合ったりしながら、1カットずつ熟考の上、作ったものです。基本的には共同作業ですが、映画後半に登場する複雑なカットはダンが主導し、登場人物同士の関係をダイナミックに、かつ物語の質感を保ちながら描くことに成功しています!
さぁそんなダンのインタビューです!
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Q. 脚本の第一印象を教えてください!
初めて読んだ時はシリアスな家族ドラマとして、良い物語だと思っていました。でも読めば読むほど、登場人物や物語の持つ繊細なユーモアやクセがわかってきて、作品の魅力はそこにあると感じました。観客の皆さんも、僕と同じ体験ができると思います。観れば観るほど、新しい発見と解釈ができる作品なんです。
Q. どのシーンが一番大変でしたか?
映画冒頭の、とあるカットです。家の2階で別々の部屋いる忠とさらを、目線くらいの高さで1ショットに収めたかったのですが、(2階の高さで)カメラを安定させ、このカットを成立させる手段がありませんでした。最終的には家の中の階段に対して新たに足場を組むことで、無事撮影ができました。この1カットの為だけに素早く足場を組んでくれたクルーを讃えたいです!
Q. お気に入りのシーンは?
個人的にはラストシーンがお気に入りです。元の計画では、ラストシーンは1カットのみで終えようとしていました。でもヘソ監督がその場で “2カット目”を思いついて急遽足したんです。結果として、映画全体を美しく締めくくるシーンとなりました。
Q. 『オン・ア・ボート』で一番の思い出は?
クルー全員の愛と努力が詰まった『オン・ア・ボート』の撮影現場が大好きでした。そこにいる皆が “そこにいたい”と心から思っていて、自分たちが作っているモノに誇りを感じていたんです。全員が全員と気持ち良い関係を築いていました。『オン・ア・ボート』の内容自体は必ずしも幸せな物語とは言えませんが、それでも僕たちは皆、撮影現場では幸せに過ごすことができました。
『オン・ア・ボート』ラストカットの撮影が終わり、ハグするダンとヘソ
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ダンのお気に入りであるラストシーン。撮影の中でも、実際に一番最後に撮られたものです(他のシーンは物語の時系列とはチグハグな順番で撮影されています)。チーム全体の、このシーンに至るまでの経験が結晶となったような映像で、私も本当に気に入っています。
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今回も最後まで読んで頂きありがとうございました。
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そして・・・クラファン終了まであと2週間となりました!!!!!!!
現在82%達成!!目標金額まであと少しです・・・!!!
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ヘソ