スタッフインタビュー / 制作担当・ルーシー
vol. 6 2024-09-11 0
ご覧頂いている皆様、いつも本当にありがとうございます!プロジェクト責任者のヘソです。
私以外の視点から作品について知って頂きたい、と、今回からスタッフへのインタビューも公開していきます!その前に・・・
映像制作は大きく、撮影前 / 撮影 / 撮影後(Pre-Production / Production / Post-Production)という3つの段階を意識して進められます。各段階ごとに関わる部署や人間が異なるからです。例えば「衣装部」なら、撮影前に衣装の計画と準備をして、撮影現場でも衣装の状態を再現/維持しますが、撮影後は役割を持たない・・・というような感じです。
監督である私は当然、全ての段階に関わるのですが、同じく最初から最後まで(そして何から何まで!!)作品と密接であり続ける仕事が「制作担当」。書き始めるとキリがないくらい多岐にわたる実務に携わるのもそうですが、何より作品全体の"ムード"を決定付けるとても重要な役割です。『オン・ア・ボート』ではルーシーこと張 彤さんがこの役割を負ってくれました。
清々しい様子のルーシー。2023年9月、撮影現場にて。
撮影地となった家を初めて、撮影監督(カメラマン)・プロデューサー・ルーシーと4人だけでロケハンした時、(なぜか)既にすごく楽しそうなルーシーを見て「この作品はきっとうまくいく」と感じたのを覚えています。実際撮影現場でも、ある意味最も苦しい役割のルーシーが最も楽しそうだったので、その場にいる皆が感化され、とにかく「楽しさ」が先行するようなムードがありました。
さて! 今回はそんなルーシーのインタビューをお届けします。
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Q. 脚本の第一印象を教えてください!
(登場人物の)さら と えだまめ と同じ年代なので、無意識に感情移入して脚本を読んでいた部分がありました。 さらちゃんもえだちゃんも、私にとって「そうなっていたかもしれない人生」を歩んでいる人で、いろいろ考えさせられました。
Q. どのシーンが一番大変でしたか?
準備段階で一番悩まされたのは「とあるもの」がこぼれるシーンでした。
ロケーションの家も、衣装も汚しちゃいけないし…。何より、大事な一点モノの美術に跡が付くと取り返しがつかない。 撮影前に何度も制作部でテストを重ね、起き得ること全部想定して一発撮りのつもりで挑んだ本番は、制作部内だけ異様に緊張が走っていたんです。
結果、松浦りょうさんが見事に1センチ足らずの指定ポイントに「とあるもの」をこぼしてくれて、全てがうまくいきました。 心の中でりょうさんを10回くらい胴上げしましたね。
Q. お気に入りのシーンは?
えだちゃん(山本奈衣瑠さん)のピアノで、さらちゃん(松浦りょうさん)が歌うシーンは個人的に大好きでした。 2人の過去は劇中あまり語られていないからこそ、あのシーンで2人の関係性が初めて見えてきます。 セリフこそないけれど、昔の記憶に溺れそうになるさらちゃんも、えだちゃんも、もちろんその直後の忠さん(渋川清彦さん)も、みんないい顔してました。
Q. 『オン・ア・ボート』で一番の思い出は?
撮影現場でもいろんな思い出がありましたが、もっとも印象に残ったのが、作品初の映画祭に参加し、舞台挨拶で登壇したことです。
普段は裏方の仕事がメインなので、大学のプレゼンぶりに大緊張してましたが、お客さんの顔を見た時 「ここに集まっている皆さんは『オン・ア・ボート』を楽しみにして来てくれたんだ」って思いで胸いっぱいになりましたね。 企画段階から参加している一員として、この映画作っててよかったと思える時間でした。
これから『オン・ア・ボート』がきっともっといろんな場所に行き、いろんな方たちに会い行きます。 観る人がいてこそ映画だと思うので、ぜひ『オン・ア・ボート』を作る一員になってください!
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「とあるもの」がこぼれるシーンは、作品の分岐点となるとても重要な瞬間です。皆様もご覧いただく際は(ルーシーの緊張と血の滲むような努力も含めて)ぜひご注目ください!
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今回も最後まで読んで頂きありがとうございました。引き続きどうかご注目ください。
そして・・・引き続きプロジェクトや本ページをご家族やご友人にシェア頂けますと大変幸いに存じます。ご支援、応援、本当にありがとうございます!
ヘソ