ウルレアインタビュー 第三弾 秋路ヒラク編
vol. 4 2019-07-09 0
こんばんわ。TEAMtheULTRALEAのyuzonです。
一昨日(7月7日)はtheULTRALEAが企画したスプリットツアー「UNMUSICAL」の最終日が彦根COCOZAで行われました。
[映画]人間あそびのプロジェクト真っ只中に行われたこのイベント。
theULTRALEAが「ミュージシャン」であり、音楽が軸にあることを見せつけてくれました。
クラウドファンディングですが、ようやく50%を突破しました。
若干伸び悩んだ時期もありますが、"失敗"のイメージは全くありません。
まだまだこのプロジェクトを盛り上げる発表が大量にあります。
さて、今回のインタビューですが、theULTRALEAのボーカルにして、[映画]人間あそびの監督を務めるヒラクさんです。
約6年前からtheULTRALEAを率いてきたヒラクさん。 僕が知る限り、最も諦めが悪い人間です。
ほとんどの人は僕の話よりヒラクさんの話が聞きたいと思うので、さっさと本題に行きましょうか。 ※ご期待通り、彼はめっちゃしゃべります。
今の状況について
yuzon:今日(6月24日)、このプロジェクトが始まって24日経過。今120万ちょっとですね。これ見てる人に対するメッセージとか。
秋路ヒラク:正直に言うと、えー、みんなそうかもしれんけど感謝。なんでかというとウルレアは2013年から活動してて、もちろんいい時もあったし、今より認知度が高いというか、オーディション受けたりとか、安い言葉使うと乗りに乗ってる(と見られるような)ときがあって。それに比べるとメンバー脱退とか活動停止とかがあって。
yuzon:うん。
秋路ヒラク:本当にこのバンドを応援してくれている人って、そのTwitterのフォロワー数とかじゃなくて、本当のファンって今何人ぐらいいるんだろう? まあ、そういう気持ちがあって、クラファン自体初めてでわからんこともあるままスタートして、今120万円というお金が集まってる。そう考えると素直にすごい。安いお金じゃないし。金額だけじゃないけど感謝かな。
yuzon:なるほど。あっちゃんとかゆうすけさんも同じようにやっぱり感謝って言ってたね。あと他の人からこんな風に言われたとかそういう話も聞いてたけど、何かあるかな?
秋路ヒラク:声としてってこと?
yuzon:そう、周りの反応が変わったとか。
秋路ヒラク:あー、ロックバンドが映画を作るっていうテーマでやってるやんか。賛否両論はあると思ってたけど、俺は否のほうを全然聞いてなくて。それが意外やったな。
yuzon:なるほど。
秋路ヒラク:何してんのって言われると思ってた。それとちょっと驚いたのが、自分はこのプロジェクトがこれまでの活動と繋がってると思ってるけど、周りにそういうのが伝わってるとは思ってなかった。でもそのウルレアらしさみたいなものをみんなが理解してくれてて。それが驚いたかな。
yuzon:ああ。
秋路ヒラク:次映画やるんやっていうのが、これまでと繋がってると思われてた。MV制作とか、SENAのレコーディングとか、そういうのが評価されてるんやって。それが俺が結構感じたことかな。
サブチャレンジについて
yuzon:じゃあ、サブチャレンジの事ちょっと聞いとこうかな。ヒラクさんは応援された金額×1粒のゴマを食べるっていう(笑)というかゴマしか食べないという。
秋路ヒラク:はい。
yuzon:これに対して何かメッセージがあるなら(笑)
秋路ヒラク:メッセージ(笑)
yuzon:いや、あっちゃんやったら自分のもの整理するってのがあるんやけど、売れた額をクラファンに投資して成功につなげるっていう。ゆうすけさんやと東京でビラ撒いて、企画の認知度向上のためにやってるんやけど。
秋路ヒラク:うん。
yuzon:じゃあこのゴマチャレンジって何なんだろうって。
秋路ヒラク:なるほど。たしか俺が勝手に言い出して、じゃあどうせやったら全員でやろうってなったんやけど。単純に自分が思ったのはちょっと前にハンガーストライキの記事を見て。ハンガーストライキってなんていうか、目的を達成するために何も食わねえぜっていう。
yuzon:ほう。
秋路ヒラク:何か知らんけどそれが引っかかって、クラファンを60日やっていく限られた日数やんか。その中で毎日何かに取り組んでいる姿勢を見せる媒体が必要かなと思って。で、もう一つはウルレアの悪いところとしてカッコつけすぎるというか。もちろんこだわってるから芸術として他とは一線を引いて、何というかプライドは持ってるんやけど。
yuzon:うん。
秋路ヒラク:そこにちょっと人との距離が出来て遠ざかっちゃってる。今まではそれがいいと思ってたけど、今回は達成する金額があって、日数があって。そういう違う環境にチームとか人って成長する。はみ出して変化していく、変えないといけないことにチャレンジしていく重要性っていうのかな。
yuzon:うん。
秋路ヒラク:バンドとしても個人としてもはみ出る必要があるというか。これまで個人で継続してギャグはしてこなかったから。振り切らないといけないのかなっていうのはあったかな。
yuzon:意外と深いメッセージがあったんやね(笑)
秋路ヒラク:一応あったよ(笑)
yuzon:うーん、ゴマやからか知らんけど、掘り下げられないな(笑)
秋路ヒラク:そうやろ(笑)
yuzon:ゆうすけさんやったらこんな工夫したとかいろいろあったんやけど、なんもないな(笑)
秋路ヒラク:ゴマにはなんもないよ(笑)
yuzon:まあ、新しいことをやるというメッセージ性があるわけやんね。
秋路ヒラク:そうやね。というよりも今までよりクラウドファウンディングを通して見る世界が広がった気がする。期日が決められた具体的な目標を宣言しちゃったわけやから。すでに協力してくれた人がいて、その人たちを裏切れない。だからこれまでフラッシュアイデアで終わっていた物を実現していくフットワークの軽さは変わったかな。
theULTRALEAの過去と現在、未来
yuzon:一番ヒラクさんに聞いてみたかったこととして、このプロジェクトも延長線上にあるから関係するんやろうけど、ウルレアそのものについて。
秋路ヒラク:ウルレアそのもの。
yuzon:どう考えてるのか。将来とか現状について。立ち上げからいる人としてその辺を聞かせてもらえると。
秋路ヒラク:あ、なるほど、ウルレア、そうやね。絶対的に言えるのは、自分の作り出すものに自信はある。ずっと言ってきてることやけど、これまでメンバーいろいろ変わってきたけどいつのメンバー、体制でも飯は食っていく力はあったと思ってて。
yuzon:うん。
秋路ヒラク:今回は期限とかいろいろあって焦る気持ちも不安もあるけど。theULTRALEAについては自分が創りたいものを自由に生み出せる環境にすること。メンバーがやることを尊重できる環境にしたいなとは思ってる。
yuzon:うん。
秋路ヒラク:メジャーレーベル、インディーレーベルに所属している、したことないから説得力はないかもしれんけど、所属している仲間から話は聞いたことあって。否定するわけではないけど、主体的ではない部分を感じて。バンドのかっこよさはバンドのメンバーがコミュニティーの頂点にいるからかっこいいというか。裏に行くとマネージャーに怒られてたり、プロモーションも色んな人の手が加わってステージに乗せられているというか、そういう感じが嫌やって。やっぱり自分が良いと思うプロモーション、自分が良いと思うことを主体的にやっていきたい。だからインディーが最強やと思ってて。ウルレアがどこかに所属するビジョンは描いてない。だからミュージックビデオ、レコーディングっていうところでDIYバンドといわれる。ありがたいことなんやけど。そういう所はなんというか、ウルレアを語るにあたって枝の部分というか端っこやと思ってる。俺らの芯はそこじゃないよって。
yuzon:まあ確かに周りから見て一番見えてくるのがそこやもんね。ただまあDIYがどうとか、MVがどうとかじゃなくてただやりたいことができる環境、スキルを積んでいってるっていう。
秋路ヒラク:うん。今でこそSENAも俺も依頼受けて、お金もらってっていうのをしてるんやけど、MVディレクターになりたくて始めたわけじゃないから、今の状態は見えてなかった。バンドを動かすにあたってできるだけ人を頼りたくなくて。頼るとしても仲間にしたいというか。外注をなくしていったのかな。まあ最初は深く考えずに作ってただけやけど(笑)
yuzon:たしかに、最初のMVは僕もちょっと絡んでたけど、特に計画性やビジョンは感じなかった(笑)
秋路ヒラク:なかったやろ(笑)
yuzon:なんかやるでーって言われてついていったらやってたみたいな。
秋路ヒラク:全然そんなプロ、お金もらったらプロやけど、そんなイメージはなかった。だから今回の映画についても、映画監督になりたいとかじゃなくて単に作りたい。
yuzon:うん。
秋路ヒラク:それで作れる環境、チャンスがあったから。
yuzon:なるほど。
秋路ヒラク:正直、レコーディングとMVは自分達でやってるけど、CDのプレスは外注やし。グッズ作ったらグッズも。もっと言えばTwitterとかのSNSも外の力使ってるんやけど。その中で自分でやる重要性があるものを優先してやっていくって感じ。CDプレスももっとこだわったジャケットとか、こだわり出したら切りがない。そういう部分への細かいこだわりはたぶん一生あるんじゃないかな。
悩むのは"人"
yuzon:ヒラクさんやからもう一つ聞きたい質問として。ウルレアやってて6年、7年近いんかな?
秋路ヒラク:6年やな。ちょうど。
yuzon:6年やってて、一番しんどかった出来事は?
秋路ヒラク:しんどかったこと?
yuzon:きつかったこと。単純に体力的な面でもいいし、精神的な面でも。メンタル的には今話聞いてると、どんな状態でもウルレアで食べていく自信はあるって話やからなかったかもしれんけど、単純にタスクが詰まってるとか。
秋路ヒラク:あーなるほど。タスク面ではクラファン発表直前くらいがヤバかったかな。
yuzon:あー。
秋路ヒラク:なんかね、周りからしてめっちゃやってるやんって見えても、実はそんなにやってなかったりとかもあって。で、メンタルとしてはきついといえばずっときつい、正直。あんまり波なく。常になんか悩んでるし、メンバーとか。やっぱり精神的な部分で悩むのは人やから、人で悩んできたかな。
yuzon:うん。
秋路ヒラク:体力的には、そんなに別にここで一番しんどかったとかは…随所にあるかな。特にMV撮影前とかは。これは俺が悪いんやけど、ぎりぎりまで決定したくないんよね。構成とかを。
yuzon:はいはい。
秋路ヒラク:だからぎりぎりまで泳がせといて、なんか家事してるときとかにパッと思いついたり、自然に出てくるものを大事にしたいってのがあるから。ぎりぎりまで放っておくっていうことが起こってて。直前になって2日くらい徹夜して撮影挑む事が普通にあったし。巻き込む人が増えてきたから改善しないといけないと内省はしてるけど。
yuzon:ヘカトンのMVもそんな感じになるのかな(笑)
秋路ヒラク:あー最近は単純に忙しいからぎりぎりになるかもしれんけど。でも最近できるようになってきてるんよ。
yuzon:内省した結果が出てきてるんや(笑)
最後に一言
yuzon:ウルレアはやりたいことを大事にしてるっていう話なんやけど。それはちゃんとやりたいことが見えてるのかな?ヒラクさんだけじゃなくてメンバーも。
秋路ヒラク:なるほどね。
yuzon:やっぱり一番その環境作る人間として、どう思ってんのかなと。
秋路ヒラク:俺からしたらメンバーでいうと、あっちゃん、yusuke、SENAっていう順になるんやけど、まだまだこれから見えてくるんかなって思うな。普段を見てて。yusukeのYouTubeとか、あっちゃんのラジオとかも、自発的に、消極的にやってるわけじゃないけど、「俺はこれがやりたい」って感じではなかったから。
yuzon:あー。
秋路ヒラク:yusukeもなんかせなって悩んで悩んで、焦って始めちゃった部分もあるから。そういうところを見出して、たまに背中押すというか、いいんじゃないって言ってあげる。周りからバッシングとかあったとしても「いいんじゃない、お前が言うなら」っていう雰囲気づくり。
yuzon:はい。
秋路ヒラク:もちろん、口出しはめっちゃするし、ホンマにそれでいいんかっていうのは言い続けると思うけど。そういう環境は出来てきてるかな。俺がやりたがりで、なんだかんだみんなついてきてくれたし。MVも今は俺が撮るってなったけど、普通やったらそこで待てよってなると思う。わがまま通せてなんぼやと思ってるし。そういう生き方をしてる。自分がやらせてもらってる分、みんなにもやってほしいし。
最後に一言
yuzon:最後に、一言。このページ見てくれた人に。1~2週間後くらいに公開すると思うんやけど。応援してくれた人は見てくれると思うし、ここをはじめて見る人もいると思うんやけど。
秋路ヒラク:とりあえず重複するけど、応援してくれた人、1500円でも高いお金やと思うけど、映画について何の説得力もない俺らのこと、信じてくれて本当にありがとうございます。どうしても正直に言わなあかんのやけど、芸術、映画、音楽っていうのは「絶対泣かすよ」とか「満足させるよ」とか俺は言えんくて。ただ、何かしらの価値で信じてくれて、期待してくれてお金を入れてくれた人に言いたいのは、全力を尽くしますよ。ということ。俺は一応監督やから、0から1を生み出す人間として、自分がいいと思ったものに対して尖る必要があるし。先人もそうしてきたと思う。
yuzon:うん。
秋路ヒラク:そこで俺がいっぱいの人巻き込んだから、これだけのお金集めたからとか思って、角が立たないような、3日もたったら忘れるような縮こまった作品を作ったら、それが一番の裏切りやと思うから。高評価も悪い評価もでるかもしれんけど、それがバシッとわかれるような、それで喧嘩が起こるような、ちゃんとした作品作りたいと思うんで。
yuzon:はい。
秋路ヒラク:結果として、あんまり言ったらあかんかもしれんけど、見た後に「なにこれ、めっちゃ嫌いやわ」ってなるかもしれん。でもそれが、なんだろ、俺が、中途半端なもの作ったらあかんと思った結果やと思ってほしい。
次回はマネージャー、mocchin
ヒラクさんと話すと「映画を作る」ことにたいして、ぐっとイメージが近づきました。
僕はtheULTRALEAのメンバーとか、直接の関係者ではなく、今回のプロジェクトだけ参加している外部の人間です。
だからこのプロジェクトについて聞いたとき、思ったことはおそらく皆さんと同じ
「ホントにできんのかよ」
です。
でも今はできると信じています。
ウルレアメンバーの個々のスキル、クラファン期間中のそれぞれの動き、そしてヒラクさんが持っているビジョン。
このチームならだいたいのことはできてしまいます。
この映画だって、創ることはもちろん、全国上映やさらにその先まで、このチームならできます。
次回のインタビューはマネージャーmocchinです。
彼について何を知っていますか?
普段裏方である彼が表に出る機会、なかなかありません。
でも、ライブの撮影からMV撮影の編集、メイキング作成までこなす彼は、まぎれもなくtheULTRALEAの一員です。
それでは、次回もお楽しみに。
もしこのページで初めて[映画]人間あそびについて知った方、面白そうだけどクラウドファンディングってよくわからないという方、前回インタビューしたYusukeさんが分かりやすく説明してくれています。