綾目さんが語った言葉と表情を思い出しています
vol. 27 2023-02-24 0
[2020年6月13日、綾目さんのご自宅にて]
戦時中に発行された『慰問文集』の再々発行に取り組むプロジェクト「なぞるとずれる」。本プロジェクトが始まって以来、何度もお話を聞かせていただいた佐野綾目さんが2月1日に逝去されました。綾目さんは1979年に文庫サークル「伊深親子文庫」を発足。同年に『慰問文集』をガリ版で再発行して以来、約40年にわたって毎年の夏に『戦争の記録』を発行し続けました。
綾目さんは私たちを伊深のご自宅に何度もお招きくださり、お話を聞かせてくれました。戦争中に見た病院での風景、ガリ版の書き方、父が手作りしたトランプ、母から教わったお菓子の作り方。もっとたくさんのお話を聞きたいと思っていました。ご冥福をお祈りします。
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2019年に実施した「なぞるとずれる|『慰問文集』再々発行プロジェクト」のクラウドファンディングでは、205名の方のご支援をいただき、同年4月6日に岐阜県伊深町での調査・取材を開始して以来、延べ94名の方のインタビューを実施しました。
2020年春以降、新型コロナウイルス感染拡大のため、ご高齢の方にお会いする機会も多いことから現地での調査・取材を中断し、取材方針を改めました。これにともない、2020年の夏に予定していた再々発行の刊行時期を見直しました。刊行見通しがわかり次第、本アップデートおよびAHA!のTwitter、ニュースレターなどでお知らせいたします。ながらくお待たせしてしまいますが、本プロジェクトの取り組みを見守っていただけますと幸いです。
[2020年6月26日、綾目さんのご自宅にて]