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小豆島に小さな獣肉加工場をクラウドファンディングで実現!

『世界屠畜紀行』の内澤旬子と地元有志が小豆島に小さな獣肉加工場を作るプロジェクト

小豆島で年間千頭近く捕獲される猪や鹿。そのほとんどがそのまま埋設されています。衛生設備の整った施設を作り営業許可を取り、解体と精肉を行うことで、自家消費以外に販売や不特定多数の方々に食べていただくことが可能になります

FUNDED

このプロジェクトは、目標金額3,000,000円を達成し、2017年6月30日23:59に終了しました。

コレクター
472
現在までに集まった金額
4,407,283
残り日数
0

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このプロジェクトは、目標金額3,000,000円を達成し、2017年6月30日23:59に終了しました。

Presenter
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PRESENTER
内澤 旬子

ノンフィクション、エッセイ、イラストを書いたり描いたりしています。「捨てる女」本の雑誌社「内澤旬子のこの人を見よ」小学館「おやじがき」講談社文庫「世界屠畜紀行」角川文庫「身体のいいなり」朝日文庫。「飼い喰い 三匹の豚とわたし」岩波書店。お返事は仕事の合間にしますので、すぐにできないときもあります。ご了承くださいませ。

このプロジェクトについて

小豆島で年間千頭近く捕獲される猪や鹿。そのほとんどがそのまま埋設されています。衛生設備の整った施設を作り営業許可を取り、解体と精肉を行うことで、自家消費以外に販売や不特定多数の方々に食べていただくことが可能になります

はじまりは屠畜場から

自分が口にする肉がどう作られているのか、そういえば何にも知らないなと思ったことがきっかけでした。モンゴルからインドや韓国、アメリカ、エジプト、バリ島や沖縄、そして日本の屠畜場を取材して、2007年に『世界屠畜紀行』という本を書きました。工場のような大規模屠畜場から、家の軒先で行われる屠畜まで、様々な屠畜の現場を見てきました。

屠畜は、たくさんの家畜の生命を奪う現場でもありますが、同時に私たちが口に入れる美味しい肉を作る場でもあります。生と死が濃密にからまる場に吸い寄せられるように、取材を続けてきました。消化器官を傷つけないように処理する技術や、肉や衛生についての高い知識が必要であることなど、たくさんのことを知り、屠畜という仕事の魅力を伝えてきました。

その後、実際に豚を三匹飼って食べる肉にして食べるまでのルポ『飼い喰い 三匹の豚とわたし』を書いた前後から、肉を食べる機会が増え、その中で都内のレストランでジビエ、野生の獣の肉と出会ったのです。

大規模に、決められた餌で作られてきた牛肉、豚肉に比べて、猪や鹿の肉は味が強くしっかりしていたことに、まず驚きました。そして何よりも、屠畜場での大量生産の都合上、様々な規格に縛られている牛や豚に比べ、野生獣の肉は、衛生基準を満たした上でも、精肉の過程で様々な自由が効くことが、料理の幅を広げていて、とても魅力的に映りました。現場でのカスタマイズがやりやすいのです。

小豆島の猪や鹿を食べよう

その後縁あって、小豆島に移住することになりました。わな猟免許と銃猟免許を取得し、先輩たちから教わりながら、自分で猪や鹿を獲り、解体をするようになりました。実際に四季折々の鹿や猪を食べて、味の変化を楽しむようになり、これはもっとたくさんの人に、島の猪や鹿の肉を食べてもらえる機会があるといいなと思うようになったのです。小豆島の中山間地域にはウバメガシがたくさん生えています。鹿も猪もその実をたくさん食べているので、肉に脂がよくのっていると、言われています。私も食べてみてそう思います。

はじめてほぼひとりで捌いたとき。こんな状態でやってます。この状態でも肛門結紮など、できるかぎりのことはしていますが、当然ながら販売許可はおりません。一応自家消費であれば問題はありません。

ところが。小豆島にはまだ獣肉の処理加工場がありません。野生鳥獣の肉を流通させたり、不特定多数の人に食べてもらうためには、衛生基準を満たし、営業許可を取った処理加工場が必要になります。昨今のジビエブームに伴い、衛生基準は以前に比べて格段に厳しくなりました。長年屠畜場の取材をしてきた身としては、遅いくらいだとも思います。消費者の大半が厳しい衛生基準で作られる食品に順応していて、雑菌に対しての抵抗力も低くなっています。

しかし一方で、狩猟の現場に立ってみれば、野生獣肉と家畜の肉では、まったく同じように処理をするというわけにはいきません。家畜であれば生きたまま清潔な屠畜場に連れて来て、獣医の検査を受けてから屠畜となりますが、猪や鹿は、山の中でとどめを刺し、放血させてから運び込まれてくる、というのが一般的です。

また、野生獣は一日に何頭獲れるかもわかりませんし、個体差も激しい。一日数十頭以上を捌いていくような屠畜場と、同じような施設と組織で運営しても、上手く回るところは、大変少ないことが、調べていくうちにわかってきました。

ミニマムな獣肉加工処理施設をつくりたい

そこで、とりあえずは、島の有志の人たちを中心にに極小の処理場を作ったらどうかと思い立ちました。私もですが、立ち上がったみなさんそれぞれ別の仕事を持っていますが、このまま小豆島の猪や鹿を食利用できないのは惜しいと考えています。仕事のの合間で運営していく形でやってみたいねという話になりました。小豆島の飲食店や、イベントなどを通じて、少しずつでも猪や鹿の肉を食べていただいて、小豆島に、小豆島のジビエ料理を広めていきたいと考えています。

島では獣肉を食べる習慣がまだ根付いていません。なにしろ猪は八年ほど前まで絶滅したと思われていたのに、急激に増え始めて田畑を荒らすようになったのです。現在は一部の人が獲った猪や鹿を自家消費する以外は、ほとんどが埋設処分されています。残念ながら臭いからと嫌うひとも多いです。きちんと血抜きをし、適正に処理した肉は、とても美味しいので、実に惜しいと思います。

もし今後肉の需要が安定して増え、解体にあたる技術者たちの腕が上がり、なおかつ猪や鹿も減らない状態だったら、その時はもっと大きな規模の処理加工施設を設立、運営する人がでてきてほしいとも思っています。

しかしまずは試しに、小豆島の獣肉の食利用の可能性を、沢山の方が検討できるようにするためにも、リスクの少ない小さな施設をと思ったのです。小さくても、使うべき設備はきちんとしたものを揃え、効率よく衛生的にできるようにと考えております。ただし設備が小さければ冷蔵冷凍施設も小さくなり、処理頭数も限られてしまいます。大きな利潤も見込めませんが、倒産の可能性もすくなくなります。既存の建物を改装してと考えていますので、ご支援いただくお金の主な用途は、改装費用と設備備品購入費となります。冷凍庫、屠体を吊るしておける冷蔵庫、クレーン、冷房(夏場の解体は屠体を少しでも冷やしておくために各部屋に必要です)、電気ガス水道冷房取り付け工事費用、内装材、塗料、コンクリート、ドア(搬入搬出口を分ける必要があります)その他です。概算で工事費100万円、設備品購入費150万円を見積もっています。幸いにして集まった有志のみなさんは大工仕事が得意なので(私が一番下手です)、なるべくできるところは自分たちで行えたらと思っています。

 巨大から極小まで、沢山の解体現場を見て来た私としては、小さくても施設内の衛生基準やトレーサビリティを、そして出来上がる肉の質も、屠畜場に負けないレベルを目指したいと思います。そのためにも、施設建設費用をまかなうことができ、さらにお金が余れば、解体技術研修の費用にも充てたいと思っています。どうか、ご支援のほどよろしくおねがいいたします。

特典

ご支援いただいた皆様には、以下の特典を用意しました。

※特典の送付は、試作販売中のワンワンジャーキーのみ、すぐに送らせていただきます。それ以外は期間終了後にお送りします。よろしくお願い致します。

■新刊巻末にお名前を載せる
まずすべての方に、今年集英社から刊行予定の新刊 『汝、地の肉を獲れ』(現在小説すばるにて連載中。小豆島での狩猟生活のルポです。処理場建設にいたるまでの話も書いております)のあとがきにお名前を掲載させていただきます。順番は、申し込み順となりますが、多少前後する可能性がありますことをお許しください。

■試験販売開始時、獣肉販売を優先的にお知らせ
コレクター限定UPDATEにて、こちらの募集期間終了後の工事や内澤新刊などの進捗状況(予定としては今年の秋までにどちらも完成??)報告、そして無事に試験販売(1年後くらいでしょうか)にこぎつけられたらお肉の販売案内を優先的にさせていただきたいと存じあげます。

■新刊発売記念トークショー 優先受付

新刊刊行時に都内(場所未定)でトークショーを行います。一般受付に先立ち、コレクター限定UPDATEでお知らせ、受付をさせていただきます。その後の進捗状況などのスライド上映などできたらと考えています。

■カヨ ポストカード三枚セット
内澤が小豆島で飼養中の真っ白くて超美形のヤギ、カヨのイラストカラー絵葉書です。福音館書店の月刊誌『母の友』で連載している『カヨと私』に二色刷りで掲載したものです。平たくいうと、モノトーンでした。こちらを原画にまあまあ忠実に、四色で印刷します。


■小豆島オリーブ鹿ワンワンジャーキー
棚田で有名な中山地区の方々が中心になって、鹿肉ジャーキー(犬用)の試作販売がはじまっています。こちらまだ試作なので賞味期限がとても近いのと、先着百名のみとなります。こちらのみ、すぐに発送させていただきます。すべてはけた場合は、また違うものを考えます。美味しい鹿肉を愛犬のお供に。ラベルのイラストは私が描きました。モデルはエス、ユキ、エイトです。同じお母さんです。

お母さんです。

■『漂うままに島に着き』表紙イラスト手ぬぐい
昨年八月に上梓した拙著『漂うままに島に着き』(朝日新聞出版)の表紙イラストをアレンジして手ぬぐいにします(予定です)。


■内澤旬子 イラスト原画(サイン入り) 
90年代、イラストを主な仕事にしていた頃、切り絵を作ってました。水彩やペン画もすこし混ざりますが。文様から小説の挿絵までさまざまです。なにが届くかはお楽しみということで。。。5センチ四方以下のちいさなものに関しては二枚とします。商用の二次使用はご遠慮くださいませ。

★★イラスト原画送付に向けと整理したころ、まだまだストックに余裕があることがわかり、追加を提供させていただくことにしました。文様の他にスポーツ新聞などで延々と描いていた(食べさせていただいていた)官能系のもの、そして意外にもまだ手元に結構沢山あったペン画のイラストルポ(アジアのトイレ、都内の屋台などなど)も。写真が粗くてすみませんが、どうぞよろしくお願いいたします。

■『汝、地の肉を獲れ』(題名変更の可能性あり) サイン本
この秋刊行予定の新刊を著者サイン入りで送付させていただきます。刊行時期によっては別送させていただくことになります。

スケジュール

工事着工 すでにすこしずつ始めています

  9月 新刊刊行予定
10月 工事完了予定 認可取得
   猟期解禁
   施設での解体処理開始
11月 他県解体処理場へ技術研修予定
 2月 試験販売開始予定

想定されるリスクとチャレンジ

みなさまにご支援をお願いしたのは、とにかく初期投資をなるべく小さくしたい。その一心です。工事は有志メンバー自身の手で、すでに着工、自分たちでできる部分をすこしずつ進めています。完成には時間がかかるかもしれません。初期投資が少なければ、運営にまつわるリスクも小さくなります。発送も手作業となりますので、遅くならないように頑張りますが、暖かい目で見守っていただければ幸いです。

目標金額未達成の場合は、自己負担金で、仕上げます。

最後に

モンゴルで羊の屠畜を見せてもらったのが、1991年のことでした。あれから26年経ちました。私はやっぱり動物を屠る現場にいたい。肉を作る人になってみたい。それが副業であっても肉屋になってみたいのです。狩猟の現場に立ち(新米ですが)、仲間を得て、猪や鹿を解体していくうちに、その思いを新たにしました。

そしてもちろん、小豆島で埋められていく猪や鹿を、わずかでも美味しい肉にして、それをたくさんの人たちに食べていただくためのお手伝いができたら、こんなに素敵なことはありません。

長文を最後まで読んでいただきまして、ありがとうございます。どうかよろしくお願いいたします。

内澤旬子(文筆家 イラストレーター)

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  • 残り406枚

    3000

    ヤギのカヨ ポストカード3枚セット

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    5000

    小豆島オリーブ鹿ワンワンジャーキー

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    10000

    『漂うままに島に着き』表紙イラスト手ぬぐい

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    • 新刊発売記念トークショー 優先受付
    • 『漂うままに島に着き』表紙イラスト手ぬぐい
    • 2018年03月 にお届け予定です。
    • 99人が応援しています。
  • 残り90枚

    20000

    内澤旬子 イラスト原画(サイン入り) と、 著者サイン入り新刊 『汝、地の肉を獲れ』

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    • 試験販売開始時、獣肉販売を優先的にお知らせ
    • 新刊発売記念トークショー 優先受付
    • 内澤旬子 切り絵イラスト原画(サイン入り)
    • 著者サイン入り新刊 『汝、地の肉を獲れ』
    • 2018年03月 にお届け予定です。
    • 60人が応援しています。
  • 残り34枚

    50000

    イラスト手ぬぐい、絵葉書、て 著者サイン入り新刊 『汝、地の肉を獲れ』(仮題) 3点セット

    • 新刊巻末にお名前を載せる
    • 試験販売開始時、獣肉販売を優先的にお知らせ
    • 新刊発売記念トークショー 優先受付
    • ポストカード カラー3枚セット
    • 著者サイン入り新刊 『汝、地の肉を獲れ』
    • 『漂うままに島に着き』表紙イラスト手ぬぐい
    • 2018年03月 にお届け予定です。
    • 16人が応援しています。