マイマジョとバス、切っても切れないその関係
vol. 14 2016-03-22 0
マイノリマジョリテ・トラベル(以下マイマジョ)は、その名のとおり<旅>をコンセプトに出発しました。「東京境界線紀行」プロジェクトでは、小キャラバンと名付けたミーティングやワークショップを公募オーディションで集まったメンバーと共有し、その数ヶ月間に渡る<キャラバン=旅>の経験を作品化して稽古・リハーサルを重ね、2006年4月30日、全3幕の作品『ななつの大罪』を発表しました。この公演は、プロジェクトを通した一連の<旅>の経験を大キャラバンとして観客の方々と体験する、そうした想いを具現化する試みでもありました。
そうした<旅>を強くイメージしたオーディション参加者募集チラシは、2005年当時、独自の技法とデザイン性で注目を集めていた新進気鋭のグラフィック折紙デザイン・ユニット、cochae(コチャエ)の協力により制作したものです。正方形の折り紙チラシには一見不規則な言葉の数々が散りばめられ、そこに引かれたタテ・ヨコ・ナナメの境界線を折り進めるにつれ、二項対立する言葉が重なり、離れ、再び重なりあいながら見えなくなっていく、そしてバスが現れる、そうしたマイマジョの旅のイメージ設計をデザイン化したものでした。奇しくも、『ななつの大罪』第1幕は、都バスの小滝橋営業所から高田馬場駅まで移動する「バス・クルーズ」を実施したわけですが、最初に「折り紙バス」が誕生したときは、誰一人、都バスに乗って観客とともに旅をするなんてことは、全く想像もしていなかったのです。東京都交通局の協力による「バス・クルーズ」誕生秘話は、3/26フォーラム、3/27上映作品にて紹介するので、詳細はまたの機会に。
今回のクラウドファンディングでは、3,000円以上のご支援をくださったコレクターのみなさまに、「マイノリマジョリテ・トラベル特製折り紙セット」を特典の一部としてご用意しております。こちらは、オーディション参加者募集チラシを元に再構成した「マイマジョ・バージョン」と、デコ・トラ(トラック)ならぬオリジナルのデコ・バスが楽しめる「ぬり絵折り紙・バージョン」の2種類に、折り方の図解説明が付いたセットです。さらに、折り紙バスはリバーシブルなので、折り手順をひとつ替えるだけで、2つのデザインが選べます。そして、起立(自立)します。
ステキな折り紙バスを提供してくれたcochaeの公式サイトはこちら。http://www.cochae.com/
折り紙パズル「ファニーフェイスカード」が日本グッドデザイン賞(Gマーク)2008受賞。折紙という古典的な世界に新風を巻き込んだグラフィック折紙だけでなく、新しい視点を持ったデザインで玩具の開発、ワークショップ、展示などの幅広いデザイン活動で、国内外から高く評価されています。
オーディション・チラシ。ウラ面に募集要項が書かれています。バスを折ると要項が読めなくなるという謎のチラシ。
オーディションチラシに続いて、公演チラシも折り紙バスでした! しかも折り図付き。
「東京境界線紀行2006→2016」フォーラム&上映会フライヤーも、隠れ折り紙に! こちらもリバーシブル。
折り紙バス、大集合。今回の特製折り紙バス・セットは、これらを元に再構成したデザインです。