映画評論家「ミルクマン斉藤」が 京阪神エルマガジン社で執筆した原稿を 本にして出版したい！

グルーヴィジョンズ、アートディレクターの伊藤弘さんからコメントをいただきました！

映画評論家のミルクマン斉藤はデザイン・グループgroovisionsのメンバーでもありました。奇抜なルックスで撹乱してはいましたが、とにかく圧倒的なセンスと知性の持ち主だったことは多くの方がよくご存知のことと思います。

初めてミルクマンに会ったのは90年代のはじめ、京都のクラブメトロだったはずです。彼はFPM田中さんやロマンザの松山さんのDJイベントで映像を担当していました。その場で彼とは、どちらかというと劇映画ではないイームズなどの教育映像を含めた実験映像の話で盛り上がったのを覚えています。映画評論ということでは当時はやはり文芸批評からの流れで語られることが多かったように記憶していますが、ミルクマンの映画の見方や捉え方が、そうした本流とはだいぶ異なっていたことに驚き、そして大いに共感したことを覚えております。その後はpizzicato fiveのコンサートVJを担当することで、ミルクマンも私もちょっとした大波に巻き込まれるがごとく、ミルクマンは大阪で映画評論家として、私は東京でデザインを生業としていくことになるのですが、その後もミルクマンは関西で、デザインは一切しないにもかかわらず最後までgroovisionsのメンバーを名乗り続けてくれていました。ほんとうに感謝しています。

本人の喋りのほうが圧倒的に面白かったのもあってか、自分はあまりミルクマンの文章のよい読者ではなかったと思っています。しかしミルクマンと飲みに行く機会を失われた今となっては、彼が大量に文章を残してくれたことをとてもありがたいことだと感じております。みなさんの書籍化へのご賛同をよろしくお願い申し上げます。