【あと4日!】脚本/なかやまえりか*コメント
vol. 12 2018-03-11 0
残すところ、あと4日となりました!最後まで応援いただければ嬉しいです!よろしくお願いいたします。
さて。今日は、脚本を担当した、なかやまえりかさんに『MIDORI HOUSE』への想いやストーリーについて、沢山語っていただきました。
わたしたちも知らなかった裏話も。是非ご覧ください!
初めまして『ようこそ、MIDORI HOUSEへ』の脚本を書きましたなかやまえりかです。
この話を頂いた時最初の条件は、ワンロケーションで、18人のキャラクターが登場する、オリジナル作品を。というものでした。
ーまずロケーションはどうしよう
三谷幸喜監督の『12人の優しい日本人』みたいにほぼ会議室というロケーションで議論するだけでキャクターが目立って面白い。ワクワクする。そういうものが作りたい。という願望がありましたが、会議室・・・という殺風景な空間をイメージすると、逃げがなくて、ちょっと怖かった。
ーそれと同時に考えていたのが”ゲストハウス”でした
台湾に1ヶ月ほど訪れたときに滞在したゲストハウスの様子が、
知らない人と一軒の家で生活するというのは、なかなか特異でドラマが生まれやすい。所謂グランドホテル方式ですね。ストーリーを紡ぐには面白いのではないかと思いました。ー登場人物が18人!
登場人物の多いこと・・・そのため今回は、自分自身の内からないしストーリーを重視して作品作りに挑むのではなく、キャラクター像をまず考えなくてはいけないなと感じました。
オムニバスになるように振り分けし、キャクターと設定を決めて、どう表現するか決める。そんなふうにして最初は書き始めました。
ー大林宣彦監督『HOUSE』からの影響
『HOUSE』はホラー映画だったけれど、なんか可愛らしいしてんこ盛りだし笑える。
そして、なんだこの登場人物たちの名前は!!こんなにありか!と。
衝撃を受けた作品だったんです。
ちなみに『MIDORI HOUSE』も名前だけで、キャラクターをイメージできるように、
ほとんどの登場人物の名前は百人一首のワードから名前を取りました。
『HOUSE』が公開された時、明らかに今までの日本映画界の中で異色だったこの作品。
決して王道ではないけれど、映画館は大盛況だったと聞きます。
今回みたいな普通の筋道を通らないプロジェクトと少し重なるところがある。
と。ゲストハウスの中に何がいたら観ている人はワクワクしてくれるだろう。と、思いついたのが
「箱を被った男」でした。一つ屋根の下に、ボロボロの段ボールを被った人物がいるってわかったら、怖いんじゃないか?
ちなみに「箱を被った男」のイメージは、脚本を描く時にイメージしていたものと全然違いました。
もっと不気味で、でもよく行動を観てみたら可愛らしい。そんなイメージだったけど、ロボットみたいなのを被ってましたね。あれも可愛らしかったですね。
条件が揃ったなと思いました。こりゃ、ハチャメチャなことになるだろう。と。笑ー鈴木清順監督の作品からもアイディアを
これを書く直前、鈴木清順監督の後期の作品群を見返してたんです。私は鈴木清順監督作品のことをわかっていると言えません。すみません。でも映的にカッコよければ、何でもありなんですよね。繋がりとか関係なく、至近距離の会話の内容で役者同士を離れた場所に置くとか、神々しく女性を見せたかったら霞むくらい白く映して、キラキラの光を入れるとか。映像表現なんですよ。なにこれ?どういう意味ってものも含めて。
色んなカタがあるけれど、表現の原点って何でもありなんだってところに行き尽いて、それがカッコいいし面白いと思ったんです。
そんな感じでポエムのような作品を描きたいと思っていたのですが、そう言いつつも、観てくれる方にちゃんと伝えるための作品にしたいなぁ。上手く合わせて書けないかなぁ。
映的なのがいいけどいかんせん登場人物が多い。18人ですからね。
なので、今回はたくさん喋ってもらいことにしました。台詞の繋がりも相手役に話しているのか、観客の方に話しているのか、自分自身に話しているのか、わからないようにとけこませて書きました。なので、役者さんは少し苦労したかと思います。
ー『MIDORI HOUSE』が描く家族
台本5ページにも及ぶ、家族5人が喧嘩をするシーンがあるんですが、もう機関銃のように5人に喋ってもらって、お互いをディスりまくっているのですが、これ、なんか仲の良い家族に見える。っていう表現をしたかった。
このことに関しては聞かれましたね。この家族は仲悪いんですか?って。
いいえ、仲良いを表現して欲しいんです。って。キャラクター設定を決めて、動かして喋らせていくと、仲が良いという表現が喧嘩になるのです。そういう難しいことを・・してました。苦労したと思います。この人物がどういう想いで台詞を言ったのか、色々考えたと思います、役者さん。ー最後に
脚本のイメージと仕上がりがまた全然違う感じになってるのが面白いですね。ここのシーン、完成はどんな感じになるんだろう。どう編集で見せるんでしょうね。私自身楽しみです。編集次第でかなりイメージが変わる作品だと思います。てんこ盛りです。
みなさん、何卒ご協力よろしくお願い申し上げますm(_ _)m
なかやま えりか
なかやま えりか
東京都出身。高校の社会科教師として報道写真を多く用いたユニークな授業を実施。当時生徒とのコミュニケーションツールとしていた写真や映画の世界で、プレイヤーとして活動すべく女優へと転身。映像作品や舞台を中心に活動する傍ら、友人のライブを観るために訪れた台湾に魅了され、その一年後に単身留学。語学だけではなく、その間に台湾で開催された写真展でアシスタントとして制作や構成も学ぶ。現在は女優・アーティストとして「言葉」と「写真」を組み合わせたユーモア溢れる作品を創り上げ、作家としても脚本執筆に力を入れている。
Instagram: too_tooo_toooo
Twitter: @3NakayamaErika8