映画『廻り神楽』が第73回毎日映画コンクール ドキュメンタリー映画賞受賞!!
vol. 32 2019-01-23 0
岩手県の被災地に息づく伝統文化のたくましさを描くドキュメンタリー
東日本大震災の被災地である岩手県三陸沿岸で340年以上つづく黒森神楽の足跡を追ったドキュメンタリー映画『廻り神楽』が、第73回毎日映画コンクールのドキュメンタリー映画賞を受賞することが23日発表されました。
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毎日映画コンクールは毎日新聞社とスポーツニッポン新聞社によって創設された国内最高峰の映画賞。授賞式は2月14日(木)に神奈川県にあるカルッツかわさきにて行われます。
国の重要無形民俗文化財である黒森神楽は、年明けから約3カ月をかけて三陸沿岸を巡行。権現様と呼ばれる2頭の獅子頭を伴って、地域のさまざまな願いに応じて舞います。映画では2017年春に、高台に再建された家屋の新築祝いや、津波で流された船の代わりに購入した中古船の祓い清め、犠牲者の位牌の前で鎮魂の祈りを捧げる神楽衆を撮影。神楽とそこに願いを込める被災者の姿から、厳しい自然と共に生きてきた三陸の人々の暮らしを描きました。
映画は2017年以降、岩手県内を皮切りに、盛岡、東京、横浜、大阪、名古屋、鹿児島などの劇場で公開。いまも各地で続く上映会では「被災地の人々の悲しみとたくましさを感じた」「三陸の魂を知る事ができた」などの観客の声が寄せられています。
東京・大阪・盛岡でのアンコール上映も決定!
東日本大震災から8年を迎える今年3月以降には、東京・大阪・盛岡の各劇場でのアンコール上映も決定しました。自主上映も募集しています。詳細は公式サイト〈mawarikagura.com〉をご参照ください。
【全国の上映予定】
3/16(土)〜22(金)予定 ユジク阿佐ヶ谷《東京アンコール上映》
3/23(土)〜29(金)予定 シアターセブン《大阪アンコール上映》
3/2(土)〜 3(日) マネキネマ(愛媛県松山市)
3/29(金)〜31(日) 東田シネマ(福岡県北九州市)
4/12(金) 北方シネマ(福岡県北九州市)
【岩手県の上映予定】
1/27(日)10:30 山田町中央公民館小ホール《ジモトエイゾウサイ》
2/ 3(日) 10:00 北上さくらホール小ホール《黒森神楽北上巡行同日》
2/10(日)10:30 大槌町文化交流センターおしゃっち《ジモトエイゾウサイ》
4月以降調整中 盛岡ルミエール《盛岡アンコール上映》
『廻り神楽』 監督:遠藤協・大澤未来/2017年/日本/94分
第73回毎日映画コンクール ドキュメンタリー映画賞
キネマ旬報2017文化映画ベスト・テン 第32回高崎映画祭特別上映作品
神楽が来れば、春はもうすぐなのす。
—海辺の死者と生者の通い路を今日も神楽衆は廻ります。
【解説】
岩手県宮古市に根拠地をもつ黒森神楽は、江戸の初期から340年以上、三陸海岸の久慈・釜石間150㎞を巡り続けて来た。
正月になると神楽衆は、黒森山の神霊を宿した権現様と旅に出る。民家を一夜の宿として、神楽を演じ、亡き人には神楽念仏を唱える。繰り返し繰り返し津波が襲って来たこの地で、神楽衆は何百年ものあいだ、自然と人間を取り結ぶ役目を果たしてきた。
ザシキワラシやオシラサマ、神々や精霊が今も息づく豊かな三陸の海辺を巡る神楽衆。その通い路に「海の遠野物語」が紡がれる。被災から6年後の人々の願いを描くドキュメンタリー。
遠藤協と大澤未来の共同監督による劇場初公開作品。
【作品データ】
支援:ATP(全日本テレビ番組製作社連盟)若手映画プロジェクト
助成:文化庁文化芸術振興費補助金
監督・プロデューサー:遠藤協
監督:大澤未来
構成:北村皆雄・遠藤協
撮影:明石太郎・戸谷健吾
ドローン撮影:古舘裕三
撮影助手・スチル:井田裕基
照明:工藤和雄
録音・効果:齋藤恒夫
サウンドデザイン:森永泰弘
整音:飯森雅允
編集:田中藍子
制作デスク:山上亜紀・渡邉有子
題字デザイン:杉浦康平+新保韻香
宣伝美術:島田薫
エグゼクティブ・プロデューサー:三浦庸子・北村皆雄
製作・配給:ヴィジュアルフォークロア
出演:黒森神楽保存会
語り:一城みゆ希
昔話朗読:森田美樹子
オフィシャルサイト mawarikagura.com