オーストラリアでの編集と、認知症の母の9泊10日
vol. 43 2017-09-15 0
『毎アル ザ・ファイナル』の編集作業のためにオーストラリアへ渡った関口監督。
シドニーから車で6時間かけて到着した編集者の住まい兼スタジオは、素晴らしく素敵なロケーションでした!
この写真だけ見ていると、まるでリゾートに来ているようですが、毎日朝から夕方までしっかり作業をしてきましたよ!これまでインターネットを通じたやりとりだったこともあり、「ここぞ!」とばかりに編集者は関口監督を質問攻めに(笑)。「毎アル ザ・ファイナル」はテーマが「看とり」と「死」ということで「過去2作以上に考えさせる映画になる」と感じている関口監督。画(映像)をつなぎ、ナレーションを考えながら、テーマのシリアスさと「毎アル」シリーズ特有のユーモアとのバランスに苦労していました。
当初は関口監督滞在中に定尺(映像のつながりを確定すること)させる予定でしたが、編集者の強い希望もあり、作業期間を1週間延長することに。とはいえ、関口監督は宏子さんの待つ日本に戻らなければなりませんので、最後の作業は編集者にお任せです。お二人の信頼関係が伺えます。なお現在、『毎アル ザ・ファイナル』は75分程度になっています。まもなく定尺となりますが、定尺=映画の完成ではありません。これから音楽とナレーションの録音作業や、色味と音など全体の調整など「仕上げ」と言われる作業が待っています。完成まではもう少しお時間くださいね。
さて、関口監督が帰宅した翌日、宏子さんも9泊10日のお泊まりから帰ってきました!
デイサービスの車からシャキシャキ降りてきた宏子さんでしたが、家のドアを閉め、送迎スタッフが見えなくなったとたんヨロヨロに…。そんな宏子さんの様子をみて関口監督は「そんなになるまで演技をしなくても!」と心の中で突っ込んだとか(笑)。
今回「2泊(本当は9泊)してきた」という宏子さんの疲労はかなり大きく、夕飯も食べずに即就寝モード。ここでぐっすり眠れればいいのですが、デイの後に恒例となったトイレ通いが同時にスタート…。30分から1時間おきにトイレに通う宏子さんを見ながら、関口監督は「直腸脱」の心配をしていました。というのも、トイレの回数が増えると、直腸脱に触れる機会も増えるので、腫れて出血をする。その出血をみて宏子さんが不安になり、トイレ通いの頻度がさらに増す…という悪循環に陥ってしまうから。見事にこの日は明け方までトイレ通いが続いたようです…。
そうして翌日。宏子さんは食事には起きてくるものの、食後はすぐ就寝モードへ。「寝ても寝ても疲れている。でも、なぜ疲れているかわからない」と話していましたが、夕食時にようやくいつもの笑顔がでました!
「笑顔は出たものの、まだまだ疲れば取れていない」と判断した関口監督。宏子さんはしばらくデイサービスをお休みして、自宅でのんびり過ごすこととなりました。
宏子さん、9泊10日、本当にお疲れさまでした!