認知症の母の寝起きと混乱
vol. 44 2017-09-22 0
『毎アル ザ・ファイナル』の編集作業をオーストラリアで行う都合上、お泊まりデイに9泊10日した宏子さん。前回のアップデートで疲れている様子をリポートしましたが、1週間経ってもまだ本調子には戻っていません。
そんな時はもともと悪い「寝起き」のご機嫌がさらに悪くなります。
そして、時には機嫌が悪いだけでなく、こんな風にも↓…
関口監督「いま、どちらにいると思いますか?」
宏子さん「………わかんない」
*
この時、宏子さんは家だけでなく、娘である関口監督のこともわからなくなっていたそうです。そういう時こそ、動じず「基本サラサラっと」対応するという関口監督。食事が終わる頃には、宏子さんの混乱も収まり、家も関口監督の顔もわかるように。そして「頭がパーになっている」と自ら<クルクルパー>のジェスチャーをしてみせてくれました!
そんな宏子さんを見ながら、「本人にもわからない不安や感情が不意に襲ってくることがある認知症の人にとって、家であれ施設であれ、恒久的に安心を感じる場所はないのではないか」、「箱物型の考えではなく、どこでも安心できる場所にする」という発想こそが大事で、だからこそ「認知症ケアには高度な技術が必要」と関口監督は改めて感じたそうです。
特に疲れが溜まっているここ最近の宏子さんは、夜間の水分補給がうまくできておらず、朝にもしばしば混乱が見られるようです。そんな時は経口補水液を飲んでもらうと、混乱がおさまります。これだけでも、脳にとって水分補給がどれだけ大事かよくわかりますよね。なお、関口監督は夜間の水分補給がうまくいかない理由を「疲れのため電子レンジの温め機能がわからなくなっているのではないか」と推理しています。
最後に『毎アル ザ・ファイナル』の進捗状況を少し。
ついに今週、定尺(映像のつながりを確定すること)を迎えることができました!
現在、71分!オーストラリアとの編集を始めた当初に5時間弱あった映像が、ここまで短くなりました!まだまだ、完成に向けて仕上げの作業が続きますが、まずは「定尺」という大きな目標を達成できましたことをここにご報告いたします。