地方紙の方々との勉強会で、ローカルメディアコンパスの話をしてきました。
vol. 19 2019-12-14 0
NPO法人森ノオト理事長の北原です。
12月12日、日本新聞博物館(ニュースパーク)で行われた「ローカルメディアの今後を考える勉強会」に参加してきました。
河北新報の記者として、そして現在はローカルジャーナリストとして、被災地を中心に人と人をつなぐメディアとして生きておられる寺島英弥さんのお話がメインテーマ。「終わらない復興」を書き続けてきた寺島さんは、「人と人をつなぐラボ|福島、東北の被災地のいまを伝えたい」と、ご自身のホームページや新聞、雑誌、ウェブメディア等で精力的に発信をされています。
寺島さんが現在関わっておられる「TOHOKU360」は、新聞記者経験のある方々が生活者を通信員として育成し、編集時点でのファクトチェックなどをしながら、「生活者視点」で東北の「今」発信しているローカルメディアです。「新聞が取り上げないような、被災地再生に取り組む人たちのことをまとめている」と、寺島さんは話しました。
次に、地方紙の方々が、それぞれの新聞での地域情報の扱い方や関わり方について発表しました。全国をみれば「県紙」の現場でも、ローカルメディアを創刊したり、市民ライターとタイアップした紙面をつくるなどの取り組みが始まっているとのことです。
ローカルメディアコンパスについてプレゼンをさせていただける場と思って、チラシと試作品を持って参加した北原と齊藤。話の流れが「市民ライター(通信員)の育成」「生活者の視点を新聞に取り入れる」になり、急遽、ローカルライター養成講座に関わるプレゼンテーションを用意し、皆さんの前で発表しました。
10年にわたる森ノオトのあゆみを、ローカルメディアコンパスを、新聞社の方が関心を持って聞いてくださっている。ジャーナリズムの最前線の方々が、ローカルメディアから何か学びたいと思ってくださっている。その場があること自体に驚かされ、時代の変化を感じるとともに、その場をつくってくださった方への敬意を覚えて、静かな興奮を胸に抱えてその日は帰路につきました。
勉強会をコーディネートしてくださった方が「今年はローカルメディア元年ですね」とおっしゃった。何かが動き始めている、変わろうとしている。そんな時代にこの「ローカルメディアコンパス」はきっと役立つはずです。