ウェブサイトの立ち上げを目標に、ストレッチゴール140万円を目指します!
vol. 17 2019-12-12 0
NPO法人森ノオト理事長の北原まどかです。
情報発信者の行動指針をつくるワークショップツール「ローカルメディアコンパス」。その印刷資金を集めるクラウドファンディングは、多くの方のご支援をいただき、昨日、残り9日のタイミングで目標の1,000,000円を達成しました。この新しい取り組みを多くの方に支えていただき、心から感謝しています。ありがとうございます!
目標の1,000,000円は、デザイン・印刷資金として最低限必要な金額で、さらに充実した情報発信体制をつくるために、ストレッチゴールとして新たな目標金額1,400,000円に挑戦します。
ストレッチゴールを達成できたら、ローカルメディアコンパスのウェブサイトを作成し、ワークショップツールの使い方について、より詳細に解説します。
また、紙面の都合で省いたエピソードの補足を入れたり、今後のワークショップ開催の予告をするなど、「ローカルメディアコンパスをより深く理解し、活用する」ために役立つ内容を追加していきます。
エピソードを寄せてくださったメディア関係者の方々から、「ここで集めた知見はオープンソースにして、広く社会に役立つものにしてほしい」というメッセージをいただいています。そのために、紙だけではなくウェブサイトという形で、インターネットも使っての発信をしていく必要性を感じています。
今日はローカルライター講座の最終回。できたてほやほやの最新版の試作品を携え、受講生に「自らの行動指針をつくろう」と呼びかけました。
今回は、5人ずつ、2グループにわかれてワークショップを行いました。
はじめに「アイスブレイク」です。50枚のカードをテーブルに並べて、自分が気になったカードを1枚選びます。
「スマホ撮影、あり? なし?」のカードを選んだ方は、
「ライター養成講座の課題で取材をする際に、まさに悩んでいる内容です。私は一眼レフカメラをもっていないのと、そもそもカメラよりもスマホの方がキレイに撮れるし、取材相手も緊張しないと思う」と話しました。同じグループにいたメディア経験者は「ウェブの場合はスマホでもいいかもしれないけれど、印刷物の場合は画質の差が鮮明に出るので、媒体によって使い分ければ?」とアドバイス。
そんなふうに、各自が自分の関心と情報発信を引きつけて話すきっかけをつくります。
次はシナリオゲームです。4〜5人のグループを「ローカルメディア編集部」に見立てて、実際に取材や発信の現場で起こった事件を、この編集部はどう解決するのか? と、「対応策」を全員で考える、というものです。
今回は「取材スキル・リスク対応編」のカードの中から7枚を選んで、1エピソード5分で対応策を考えてみました。
たとえば「おうちカフェの落とし案」というカードの裏には、「おうちカフェで、地域のママがつくるジャムやパンが人気。でも、それらの商品は営業許可がない状態で売られているものらしく、紹介をあきらめた」とエピソードが書かれています。
・あなたなら紹介しますか?
・営業許可、どうやって確認しますか?
という問いに、5分で5人の意見をまとめて「私たちの対応策」を決めます。
このエピソードに、
「こうした現場、よくあります。マルシェイベントで許可のない焼き菓子が出ちゃうと、ちゃんと製造許可をとっているプロから指摘されるんですよ」という声がありました。いろいろ話し合った結果、このグループでは
「取材時に“そのジャム、製造許可はありますか?”と率直に聞いて、もし取得していなければ記事で紹介すること自体がリスクになるから、記事を出さない方がいいんじゃないか」という見解でまとまりました。
これに対して別のグループからは「商売では無許可販売は問題だが、コミュニティ活動の側面を引き出すことができれば紹介できるかもしれない」という意見が出てきました。
このように、「正解が一つではない」のがローカルメディアコンパスの特徴です。大切なのは、「自分たちはどうするのか?」と編集部で話し合い、自分たちの編集方針を固めていくこと。そのためのツールとして、ローカルメディアコンパスを使ってもらいたい、と思っています。
最後に、「私の行動指針をカードにまとめる」個人ワークと発表で、ローカルライター講座は締めくくられました。
「自信をもって発信できますか?」と話した受講生は、「メディアに関わる以上は、新しいことから古いことまで知識をたくわえる。メディアで発信することには責任を伴うことを自覚して、取材対象を通してじっくり勉強したい」と答えてくれました。
一人ひとりが発表した「私の行動指針」があまりに力強く、感動して、「私たちはこういう発信者を増やしていくためにローカルメディアコンパスをつくったんだ!」と手応えを感じました。
この「ローカルメディアコンパス」がそれぞれの場で自立していくのを応援できるよう、情報を補足してアップデートしていくためのウェブサイトの作成を、ストレッチゴールで目指していきます。
残り9日間、引き続き応援をよろしくお願いします!!