オペラ「オルフェオ物語」 公演チラシができました
vol. 7 2018-12-18 0
お陰様で目標金額の100万円を突破しました!
あと43日、なんとか目標達成したいところです。
SNSへのシェアなど、ご協力を頂けましたら幸いです。
どうぞよろしくお願い申し上げます。
ところで公演チラシが完成しましたのでお知らせいたします。
レオナルド・ダ・ヴィンチが手掛けた“オペラ以前のオペラ”への挑戦
オペラは16世紀末、古代ギリシャ劇の復興を夢見て誕生したが、その頃の代表的な演目がオルフェオ神話である。「音楽の半神オルフェオが死んだ妻を取り戻しに冥界へいく」という物語は、日本のイザナギイザナミ神話にも似て、オペラ創成期のみならず、後のオペラの歴史でも人気の高い演目だ。そのオルフェオ神話を初めて戯曲化したのが、ルネサンス人文主義の偉大なる詩人アンジェロ・ポリツィアーノ。オペラ誕生のおよそ100年前のことである。オウィディウスの『変身物語』とウェルギリウスの『農耕詩』から引き出されたオルフェオの悲劇的な神話は、彼の手により愛と死をめぐるドラマティックな物語となり、宮廷祝祭劇として幾度となく上演されてきた。オルフェオの物語はそれまでの宗教劇から後の世俗劇への流れを作り、100年後のオペラ誕生の布石となったのである。
宮廷に雇われていた芸術家たちにとって、歌と装飾で演出した祝祭劇の上演は重要な仕事の一環であり、ダ・ヴィンチも「オルフェオ」の総合プロデュースを手掛けたと考えられている。舞台美術や演出メモは有名な『手稿』にいくつも見ることができるが、残念ながら楽譜は残っていない。この時代は即興演奏が主流であり、当時流行した“インプロヴィザトーレ=吟遊詩人”のスタイルで演奏されたことだろう。ダ・ヴィンチ自身もインプロヴィザトーレとして優れていたと言われ、絵文字遊びとしてのものではあるが楽譜も少し残している。本邦初演の本公演ではこれらの曲も織り交ぜ、舞台美術も手稿のスケッチに近づくようアレンジ、ダ・ヴィンチ×アントネッロの新たな「オルフェオ物語」に挑戦する。