本日、遂に最終日! 新たな杜を目指して、息をしている限りあきらめない
vol. 19 2023-07-12 0
いよいよ最終日になりました。
20時37分現在、447人の方から、586万2684円のご支援をいただいています。
ありがとうございます!
樹木と書いて「いのち」とし、あえて「緊急避難」とした本プロジェクト。
〜つづく つながる〜くにたちみらいの杜プロジェクトが正式に動き出すことになったのは4月20日(発足は4月23日)でした。
「木を残したい気持ちは僕たちだって同じです。でも、時間的に無理ですよ」
「まあ、一本なら市民活動の延長として、こちらも考えますが、契約も済んだものを今になって……」
二小の校庭で教育委員会、建設会社の担当者さん、矢野さん、市民グループで、極めてこちらが劣勢の話し合いを行ったとき、矢野さんの「いのちをあきらめない」気迫は凄まじいものがありました。といっても、語調は至って穏やかで、飄々として。粘る矢野さんや私たちに、静かに聞いていらした建設会社の担当者さんがぽそりと「でも、いいことですからね」と仰ったとき、風が変わったと思いました。
本来なら、工事が着工した後に(費用は発生しないとしても)樹木を伐採から移植に切り替えるなんてリスクは負いたくないでしょう。工事エリアは決して広くなく、幅3m、長さ43mのスペースを提供するのも嫌だったはず。それでも「新校舎が建つまでの期間なら大丈夫」と仰ってくださったことでこのプロジェクトは発進することになりました。
当初、GW明けの伐採は造園業者さんではなく解体業者さんに発注されていたことから「緊急避難」という言葉にしました。校庭に長く住んでいた木々にとっては、いきなり立ち退きを迫られるどころか暴力的に幹を伐られ、根を抜かれ、ごみとして処分される。いきなり戦禍に見舞われる子どもたちやお年寄りと同じだと思えました。
果たして職人さんたちに集まってもらえるのだろうか。費用はどうしよう。迷っている暇はなく、とにかく救出に向かってもらうしかありませんでした。
それから2ヵ月ちょっと。今日の東京は38℃。尋常でない暑さの中、アスファルト道路を自転車で走り、木々の様子を見に行きました。通行証を見せて工事中の二小に入り、仮移植帯に足を踏み入れると……。
暑くない!
木々の葉が木陰をつくり、涼やかな風が木立を抜けるとき、そこには明らかに「森=杜」ができていました。
仮移植帯でスクラムを組む33本の木々の多くは、健気に新しい葉を伸ばしています。が、根の周りの空気と水の循環が滞り、苦しそうな木も何本か。でも、まだ息をしている。
息をしている限り、あきらめない。
私たちはこの樹木(いのち)に学び、護られ、守りながら、応援してくださったみなさまと一緒に、これからの物語を紡いでいきます。
自然界にはリスクがあって当たり前。いまは人間だけがそれを排除しようとしている。そのことを誰もが少しずつ感じ始めていると思います。
樹木と人、あらゆる生きものが共に生き、生かされる社会に、経済に、なっていくことをめざして。
これからも、末長くよろしくお願いいたします!
2023.7.12 〜つづく つながる〜くにたちみらいの杜プロジェクト・メンバー一同
最後に救出された桜、こんなに葉を茂らせています
このヒマラヤスギは工事中の方々をも護ってくれています