教育委員会との協議の後、木々の様子を観てきました!
vol. 14 2023-07-07 0
残すところ、5日と2時間になりました。未だ目標額には達していませんが、今日はたくさんの方にご支援をいただきました。自分自身の生活とは一見関係のない木々に心寄せてくださって、本当にありがたいことです。改めて、御礼申し上げます。
本日、前回もお伝えした仮移植した木々の安全性を危惧する声が上がっていることに対して、国立市教育委員会とプロジェクト・チーム、矢野智徳さん、岩田彦乃さんで話し合いの場を持ちました。
2時間、本音を出し合って、協議しました。移植した木々がどういう状態なのか。工事ヤードの中で見えないことによる不安。それはたぶんにあるだろうと共有したうえで、でも、実際に見ることができたとして、それまで見たこともない仮移植の風景に安心が得られるのだろうか。そもそも、この移植作業の目的、意味、実際の工事の様子を外して説明しても意味がないだろう、ということで意見が一致したのは幸いでした。
そして、不安の声を挙げている方も、木を残したことそのものに異論を唱えているわけではない、そのことには概ね賛同いただいている、という言葉を聞いたとき、本当によかった、と思いました。
これからすべきことは、お一人お一人の不安に向き合って、解消できることはしていくこと。同時に、これから真夏を迎える木々の表情を細やかに観察して、適切に養生すること。それは安全を担保することでもあること。それを共有できたことは大きいと思っています。
「大手術の後、体力が弱っている人と同じ。それでも、ちゃんと呼吸できていれば、立っていられる。空気は水よりも大事。それが苦しくなると人と同様、木々も倒れやすくなることを理解していただけたら」と岩田彦乃さん(大地の再生技術研究所/矢野さん秘書)。
まずは工事の影響で詰まり始めている空気の循環を良くするメンテナンスを早急にしていくことで意見は一致しました。そして、保護者の方のみならず広く市民に開いた説明会を開催しましょう、ということを決めて協議は終わりました。その後、許可を得て二小の工事ヤード内に入らせてもらい、木々の様子を観察しました。
一番苦しそうなのが、一番最初に救出された関山。「ガチャガチャの木」として子どもたちに愛されている八重桜ですが、「根鉢に土が多すぎて、そこが詰まっている」と矢野さん。でも、幹についている苔の色が緑なので、まだ息をしている、と。
一本一本の木を観察して、いまの状態を全て説明していく矢野さんは、お医者さんそのもの。1週間以内の養生工事を調整してもらうことになりました。
この作業に立ち会ってくださった教育委員会の島崎さんが最後に仰ったこと。「こういう作業、結構好きです」。そのときの笑顔は、教育委員会という立場を離れて、ひとりの人間の顔だったと思っています。
驚くのは、仮移植場の近くに芝生が生えてきていたことと、高木が元気になっていたこと。
このコブシの木の胴吹きを見た矢野さん、「この高木たちも広い範囲に根を張ってここの環境を守っている。水脈を通し、空気と水の循環を良くしたことで、移植した桜たちも、既存木も、この高木も、みんなスクラム組んでお互いを支え合っているんですよ」。
プロジェクト・メンバーがまた涙した様子もしっかりカメラに収めたことを付け加えておきます。
ヒマラヤ杉も、最後に救出した桜も頑張って、とても元気です。人間も負けてはいられない。
あと5日。頑張ります!