制作日誌<企画編>③
vol. 3 2025-04-20 0
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このシナリオの初稿を書いた時点では、私の久米島渡航歴は数年前のたった1度きり。その時訪れた久米島は運悪く50年に一度の大雨で、空はどんより、海は濁って、一度も晴れ間を見ることできませんでした。
おーるー色の空も海も見ずに帰ったので、久米島の最も美しい姿を知らないまま、シナリオを書き始めなければなりませんでした。そこで私が使った方法。そう。インターネット。デジタルデトックスをテーマにしておきながら、デジタルをフル活用し、久米島の情報を収集し、地図アプリのストリートビューでひたすら島内を歩き回りながらシナリオのアウトラインや登場人物たちの動線を構築していくのですが、インターネットは当然便利ではあるものの、誘惑が多すぎる。多すぎますよね。気がつけば全然違う動画を見始めて夜が明けていたり、シナリオとは全く関係のない記事を読んでいたり、無駄にSNSを開いては、いいねの少なさに愕然としたり、「あ、詰め替え用の洗剤買うん忘れとった」と脈絡なく突然思い出し、ネットで注文しようとしたら、お届け予定日が遅すぎて、「これやったら自分で買いに行ったほうが早いやん。ちょっとドラッグストア行ってくるわ」と、とにかく無限に雑事や雑念が押し寄せてくるものだから、作業時間の9割くらいは全然違うことをしていたんじゃないかと思います。
だからとにかく筆が進まない。タイピングが進まない。集中して書けばもっと早く書けていたかもしれないが、「人生に無駄なことはない」と幼少の頃に父に言われたのか言われてないのかわからないが、そんな言葉を思い出し、これもきっとシナリオの血肉になっているはずだと、自分に言い聞かせながらドラッグストアのレジに並ぶ。でも意外とそれは真実であったりもして、パソコンの前で頭を掻きむしっているよりも、コンビニの帰り道とか、自転車漕いでる時とか、そういう時にアイデアが湧いたりすることの方が多い。
日常の雑務と普段の仕事の隙間で、時には会社に嘘をつき、時には家族に嘘をつき、コワーキングスペースみたいなところにこもって。みたいなところってなんやねん。コワーキングスペースにこもって、WiFiを切って、スマホの電源も切って、コツコツと収集したりひらめいたりしたアイデアを積みかさねていく。コワーキングスペースでコワーキングしてる人たちの中で、ネットワークを遮断してるのは私だけだっただろう。
とにかくプチデジタルデトックスをしつつ、コツコツと書き上げたシナリオの初稿が出来上がったのが2024年の5月下旬。何かとネガティブなワードを好んで使う癖のある私が当時つけていたタイトルは「(仮)ブルーに溺れる」。完成稿にはほど遠いものの、初稿にしては中々に満足のいく内容にはなった。とりあえずシナリオの形はできた。とはいえ、ここから次に具体的に一体何をすればいいのかが全くわからない。そんなな状態から、いよいよ企画が動き出したのでありました。
次週に続く……
ここまで読んでいただきありがとうございました!
引き続き映画「おーるーブルー」の応援、拡散、口コミよろしくお願いします。
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