アイシャさんにインタビューしました。
vol. 5 2021-03-03 0
2013年にアイシャデザインを立ち上げたアイシャ・ドゥウェイカットさん。
ポジティブな動機もありましたが、職業選択の自由が制限されていることも背景にありました。
彼女が暮らすパレスチナ西岸地区は、占領という社会的状況から産業を大きくすることにたくさんの障害があります。大学を出ても、自分の専門を生かして就職できる人は少なく、多くは仕事を選ぶ余地がありません。彼女の周りでも、複数の仕事をかけもちして生活を成り立たせている人がたくさんいます。
そうした環境で、自営業を選ぶ人も多くいます。
彼女もその一人でした。
女性の起業への周りの反応は、「色んな人がいるけれど、親しい人達は応援してくれた」とアイシャさん。
アパレルというと女性のイメージがあるかもしれませんが、生地屋さんや工場は男性の世界。
難しい面もあるので5人いる従業員の女性にはお願いせず、彼女一人で工場を回って端切れを集めてくるそうです。
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彼女の情熱はデザインとパレスチナの自然、そしてコミュニティに向けられています。
大学でデザインを学んだ彼女は、周りの若い世代にもっと身近な遺産である自然に目を向けてほしいと願い、原生の花や鳥を落とし込んだ模様をデザインにしていきました。そして、アイシャデザインで付加価値を付け、そこに雇用を生みコミュニティに貢献しようとしています。
「アップサイクル」という概念も、限りあるものを大切に使うという意味でコミュニティに受け容れられていっているそうです。
今はまさに、コロナ禍で減った注文を挽回しようと動いていらっしゃいます。
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最後にアイシャさんから、日本にいる私たちへのメッセージです。
パレスチナは大変な状況で、そういった面が強調されがちではあります。
けれど、どんな社会にも文化がある。それをお互いに知り合うなかで、率直なコミュニケーションを取りたいと願っている。そこにどんな暮らし、どんな人がいるのか、一人の人間、特に女性としての実際の姿を見てほしいです
インタビュー(編集済み)はこちらでご覧いただけます(後半部分)。