7年前のシリア。
vol. 7 2015-12-15 0
今日アップした写真は2007年の取材時に久保田カメラマンが撮影した難民登録所の様子です。
テレビ東京のドキュメンタリ番組の取材でした。番組タイトルは「漂流イラク難民」。この時の番組概要です。
漂流イラク難民・イラク戦争5年の現実」
3月で5年目の戦後を迎えるイラクでは全人口の7分の1にあたる400万人もの人々が国内外に避難民として流浪の生活を送っている。 隣国シリアには150万から200万が流入。周辺のアラブ諸国は既に国境を封鎖しており、アラブ民族主義を掲げるシリアのみが避難民を受け入れている状況だ。 いまイラク避難民は、行き場を失いつつある。大国の“論理”の犠牲となりただ生きることでさえ困難なイラクの人々。今現場では何が起こっているのか、最前線を取材した。
2007年当時のものですが、この番組解説はイラク避難民という言葉をシリア難民に置き換えると、ほとんどそのまま今のシリアの状況であることに気づきます。
写真の登録所というのは難民として登録を行う場所です。あまりにも多くのイラク人が殺到したために、登録にはかなりの時間がかかっていました。そこでUNHCR国連難民高等弁務官事務所の職員やボランティアたちは、子供たちのためにお絵描き教室やピエロの公演など様々なイベントを催していました。
おそらく子どもたちも久しぶりに大きな声で笑えたのではないでしょうか。
あれから7年が経ち、避難民を受け入れていたシリアが、難民の出発国となっています。多くのシリア難民が欧州に逃れていますが、どのような待遇を受けているのか。久保田カメラマンが最新情勢を欧州で取材し、先日帰国しました。
映画にもその様子をしっかり納める予定です。
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