米国野球殿堂博物館の今里純コレクションから
vol. 13 2025-05-15 0
米国野球殿堂博物館で私たち一行が案内されたのは、輝かしい殿堂レリーフ展示室の奥にあるTHE GIAMATTI RESEARCH CENTER。
英文学者、元イェール大学学長で第7代MLBコミッショナーだった故アンジェロ・バートレット・ジアマッティの名が冠されたリサーチセンターには、ライブラリースタッフのClaudetteさんが調査に訪れた私たちのために隣接の図書庫から持ち出して下さった、今里純コレクションが収められたケースが用意してありました。
その中には、今里が遠く太平洋の向こう側から聞こえてくる短波ラジオの大リーグ中継を聴き取りながら記した貴重なスコアブック8冊を中心に、彼についての記事を掲載した日本の英字新聞『The Japan Times』や『スポーツニッポン』、1961年度の日本のオールスターゲームのセ・パ両リーグそれぞれの出場選手のサインを寄せ書きした色紙、シカゴ・カブスの看板選手だったアーニー・バンクスの打撃論を翻訳した手書き原稿、そして日本のプロ野球関係者が大変に重宝したであろう『米国野球協約』を翻訳した冊子などなど、貴重な今里からの寄贈品が詰められていました。
異色?の品としては、なんと1970年開催のEXPO'70大阪万博の記念切手やポストカードが!当時小学生でまさに万博世代の私には何とも懐かしく、切手が入った西脇市の市章入りの西脇病院薬局の袋も、地元の人間としては大変嬉しい発見です。奇しくも今年2025年は再びの大阪・関西万博の年。思わぬ巡り合わせに感じ入りました。
ヘソノオ・パブリッシング代表 越川誠司
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