楽曲分析から(8)アルトフルート – 音価と素数
vol. 45 2021-06-30 0
楽曲分析から(8)アルトフルート – 音価と素数
音を持続させることができるアルトフルートの役割は、いくつかあるパラメータの中でも特に、音価に素数の比をあたえることです。次のリストは、1/32の素数倍の音価(2倍から31倍までの11通り)と、その音価を均等にもつ音がなす集合の要素数(31から2)です。音価が増加するにしたがい、密度は減少します。
図式的に表すと下のようになります。
上にリストされた音価とそれに対応する集合の要素数は、次の譜例にみるようにアルトフルートのパートで具現化されますが、その際、音価を構成する最後の1/32は休符か、その後に続く音に置き換えられます。なお、小節内の副小節は音楽的な内容の区切りを表しています。
小節 13 – 15(31/32、2音)
小節22 – 25(29/32、3音)
小節33 – 35(23/32、5音)
小節43 – 45(19/32、7音)
小節 50 – 55(17/32、11音) 11番目の音(C)の音価は半減され1/4になっています。
小節59 – 65(13/32、13音)
小節72 – 75(11/32、17音)
小節83 – 85(7/32、19音)
小節91 – 95(5/32、23音)
小節102 – 105(3/32、29音)
小節115(2/32、31音)