刀と僕のハナシ
vol. 28 2019-01-27 0
こんにちは。「火づくり」監督の松浦です。
2019年が始まり、もうすぐ一ヶ月ですね。
皆さま、いかがお過ごしでしょうか?
年明けの元旦、実家に帰省して、父と会話していた際、
ちょっと面白い話を聞いたので、ここで披露したいと思います。
酒の席の話なので、曖昧かつ、真偽についても怪しい部分が
あると思いますが、その点は予めご容赦ください。
・・・
以前より、僕は自分の先祖について知りたいと思っていて、
そのことを、父にも何となく伝えていました。
父の方の親戚のおばさんに、先祖のルーツを調べていた人がいたらしく、
詳細全部、とまでは行きませんでしたが、口頭ベースで、何となく教えてくれました。
断片的ですが、要点をまとめると・・・
・源平合戦の時は平家側だった
・父方の祖父の出身は広島
・村上水軍に所属していた
という感じでした。
それで、面白かったのが、何でも先祖代々、受け継いでいる「刀」がある、ということなのです。
宝刀や名刀の類ではないと思いますが、今現在は、父の兄にあたる
叔父さんが保管しているとのことでした。
刀自体は、大きくなく、いわゆる「腰差し」程度のモノのようですが、
父は幼い頃、家に保管してあったその刀をこっそり持ち出して、
おもちゃ代わりに振り回して遊んでいたようです(危ないよ・・・笑)
それで、その刀は男系子孫の方がずっと保有してきた、とのことで、
父の方の親戚には「息子」がいない事から、次にその刀を引き継ぐのは
僕になるようなのです(笑)
その引き継ぎに関しては、父が自分の手元にくるよう、
叔父さんに交渉してくれたようで・・・(笑)
父、ありがとう。
もちろん、まだお目にかかれてはいませんが、もっと上のご先祖は、
「日露戦争にも持って行った」とのことで、ちょっと漫画のような展開に驚きました。
多分、人を殺めるようなサイズの刀ではないと思いますが、興味深く聴き入ってしまいました。
(所持する際は法的な手続きもしっかりしますので、ご心配なく・・・汗)
もちろん、すぐさま思ったのは、「火づくり」でも描いている鋏鍛治の佐助さんと鋏の事です。
「フィクションが現実に追いつく」とはこの事でしょうか・・・
友人との再会から出会った佐助さん、そこにあった「刃物」・・・
そして、ご先祖から受け継ぐことになる「刀」・・・
僕の人生は「刃物」と縁が深いようです(笑)
可能性は限りなく低いけれど、自分の先祖の誰かが、佐助さんのご先祖様と
接点があったりしたりして、、、なんて想像すると面白いですよね。
広島と大阪の堺だから、案外有り得るかも、、、?
そんな思いもよらぬ小話を聞けた正月でした。
まだ全然不確定ですし、あくまで僕個人の妄想ですが、「火づくり」が完成した後は、
さらに時間軸を遡って、「刀鍛治」だった時代の先代の佐助さんが登場し、
武士や侍と交流するお話を作りたいなーと思っていたので、今回の一件で、
その物語の創作に、より一層、自分の中で深い動機が生まれ、熱い気持ちになりました。
NHKの「ファミリーヒストリー」みたいです(笑)
・・・
正月から、家族との会話で、「刃物」と自分の関係性について
考えることになるとは思いませんでしたが、ご先祖の皆さんに恥じることのないよう、
しっかり作品制作を続けていこう、と思いました。
「火づくり」監督/松浦直紀