編集だより Vol.6
vol. 9 2020-04-10 0
様々なイベントが延期や中止になるなか、4月1日から開催予定だった企画展「映画ポスターの革命 ATGの挑戦」(鎌倉市川喜多映画記念館)も延期となりました。
檜垣さんは洋画、邦画を問わずATG作品の広告を多数手がけており、本のなかでも一章を割く予定ですが、とりわけ、いわゆる娯楽作品の広告とは一線を画しているのが『ベトナムから遠く離れて』(1968年日本公開)です。
檜垣さん曰く、普通、これだけ余白を広くとったデザインは決裁が下りなかったそうです。
また、ATGといえばジャン=リュック・ゴダール監督を思い浮かべる方も少なくないかもしれません。
檜垣さんもいくつか手がけていますが、わたしの好みで一枚選ぶならば『小さな兵隊』(1968年日本公開)です。
当時はモノクロの写真でデザインを行い、そこに人の手で色を着けていた(人工着色)わけですが、その工程を逆手にとったように、あえて左右をモノトーンにしている。ここが素敵です。
ATGの広告を手がけたデザイナーのなかでも、檜垣さんは群を抜いて点数が多い一人で、今回の企画展ではポスターの展示はもちろんのこと、檜垣さんのトークイベントも予定されています。
無事に開催できるといいのですが……
(編者・桜井)
クラウドファンディングの方は、目標金額400万円に対して、達成率96%まで来ました!
数多くのご支援をいただき、誠にありがとうございます。
先日、檜垣先生から会社宛てにお手紙を頂戴しました。
ユーモラスかつ心温まる内容で、ますますがんばらなければ!と思いました。
引き続きご支援・ご協力をよろしくお願い申し上げます!