クラウドファンディングご協力の御礼
vol. 75 2015-04-01 0
昨日ツイッターなどで御礼のあいさつをしているうちにダウンしてあいさつが遅れてしまいました。我妻です。
1月27日より開始した『波伝谷に生きる人びと』全国劇場公開応援クラウドファンディングも、昨日3月31日の23:59をもって無事終了しました。これまで宣伝に協力して下さったみなさま、また実際にサポートまでして下さったコレクターのみなさまにこの場をお借りして厚く御礼申し上げます。この度は本当にありがとうございますした。
今回クラウドファンディングでは76名もの方に669,000円ものサポートをいただくことができました。(ここからモーションギャラリーの手数料20%+消費税等が差し引かれるため、実際の受け取り額は52万円強になります。)
目標金額には届かなかったのですが、これまで地道に宣伝を続けていたおかげか、最後の山場に差し掛かったとき、駆け込みでたくさんの人がコレクターになってくれて、最後の最後にアップデート回数の74を越えたときには感動しました。今までプロジェクト・マネージャーが馬鹿みたいに一生懸命アップデートしても、それをどれだけの人が見てくれてるか分からない状態でしたので、プロジェクト・マネージャーの努力も報われたような気がします。それだけでも、僕は今回クラウドファンディングをやってよかったと思っています。
さらに、クラウドファンディング外の一般協賛ですでに26名の方々から394,000円の協賛をいただいているので、それを合わせると、102名の方に1063,000円ものサポートをいただいたことになります。僕のような若手作家のためにこれだけの方が応援して下さったのですから、それは本当にすごいことだと思います。こうやって準備を進められているのもはじめに協賛して下さったみなさまのおかげですので、改めてこの場をお借りして厚く御礼申し上げます。この度は本当にありがとうございました。
今回こうして資金作りをする中で、自分自身落ち込んだり、精神的に追い詰められる場面も多々ありました。しかしその中で多くの学びと反省があり、自分がやっていることをあらゆる角度から見つめ直す機会ができました。そして前以上に、自分の映画の力を信じて、その意義について、噛み砕いて人に語ることができるようになった気がします。もしかしたら失ったものもあるかもしれませんが、それ以上に、得るものも大きく、いろいろ勉強になった64日間(クラウドファンディング以前を合わせると4ヶ月間)だったと思います。
もう何度も発進し続けましたが、映画『波伝谷に生きる人びと』は、僕にとってとても思い入れの強い青春の一作です。そこに描かれているものは、東北沿岸部が「被災地」と呼ばれる以前に、その土地に根ざし、光と陰の両面を持ちながらも生き生きと暮らしてきた人びとの些細な日常であり、いつの時代も変わらない、地方の農山漁村に生きる人びとの普遍的な営みです。
海や陸の恵みと、そこでの人のつながり。日常の雑多な関係性に絡めとられ、面倒なことも多々あるけれど、それが生きがいでもあるという大きな矛盾を孕んだ豊かで複雑な世界。「波伝谷」という一つの小さな世界の出来事ではあるけれど、それを徹底的に見つめていくことによって、今自分たちが生きているこの時代について、自分たちの生き方について、そして身近な人とのつながりについて、足元から見つめ直すきっかけになるのではないか。そう信じて僕はこの映画の製作を続けてきました。
今後はこの映画を全国の、一人でも多くの観客に届けるため、一生懸命宣伝に尽力しますが、映画を広めるためにはみなさまのご協力が欠かせません。引き続き、作品の動向を温かく見守っていただけますと幸いです。プロジェクト・マネージャー共々、益々精進して参りますので、どうぞよろしくお願いいたします。
最後となりましたが、669,000円の69という数字がどうしても気になるので、最後に自作自演で1,000円入れようかと思いましたが、間に合いませんでした。(まさか最後の5分であんなに駆け込みがあるとは・・・。)あのドキドキをしばらく味わえないかと思うと少しさみしいです。だからもうクラウドファンディングなんてしないなんて言いません。絶対。
2015年4月1日
ピーストゥリー・プロダクツ 我妻和樹