『波伝谷に生きる人びと』を観る前に~波伝谷での試写会③~
vol. 53 2015-03-16 0
こんばんは!プロジェクトマネージャーの野村です。
波伝谷で行われる試写会をとおして映画の軌跡を追いかけるシリーズの3回目。今日はいよいよ作品が完成し、波伝谷でお披露目された2013年8月の完成試写会です。
第二回途中経過版として波伝谷で上映された『ENTER THE PLENTIFUL WORLD !』(56分)と、そこからさらに縮めて「東北”エイガ」に出品された同タイトルの30分バージョンの編集とともに、長編映画としての編集も進められていました。それが今に近い128分の作品として完成し、タイトルを『波伝谷に生きる人びと―第1部―』として波伝谷で披露されたのが2013年8月15日と16日のことです。この作品の完成について監督は「震災前の映像に対してようやく決着を付けることができた」とピーストゥリー・プロダクツ公式ブログで語っています。
この完成試写会に8月15・16日というお盆の真っただ中を選んだのは「波伝谷のご先祖さまや津波で亡くなった方も帰って来るので、そうしたみなさんと一緒に震災前の波伝谷に思いをめぐらせながら同じ時間を過ごしたい」という思いからでした。15日に会場を宮城県志津川自然の家として本番試写会を、16日には波伝谷仮設集会所でお年寄り向けの上映を実施し、のべ53人が来場しました。
監督の意図とは裏腹に、波伝谷の人たちはお盆の来客対応などで忙しくされていたようですが、代わってお盆のため波伝谷に帰省していた人たちが映画を観て、ふるさとの懐かしい風景やくらしを振り返る機会ともなったようです。そして『波伝谷に生きる人びと―第1部―』は、この完成試写会を経て2013年10月には山形国際ドキュメンタリー映画祭の震災関連映画特集「ともにある Cinema with US」にて初公開されます。そんな完成試写会の報告や観客の反応についてはピーストゥリー・プロダクツ公式ブログの以下の記事をご参照ください。
「第11回:完成の報告その1『波伝谷に生きる人びと―第1部―』」(2013.8.31)