残り4日!黄インイク監督よりメッセージ!
vol. 11 2017-12-01 0
『緑の牢獄』クラウドファンディングも、残り4日間となりました。
これまで資金を投じて下さった方々、宣伝にご協力いただいた皆さん、本当にありがとうございます。ここ数日の間で多くの方にご支援いただいています。
今回のプロジェクトは、私にとっても初の試みで、制作中の作品を未完成の段階で公開し、まだ形のない映画を皆さんとシェアするイベントです。私にとって、今回のクラウドファンディングは、どのようにして、この重い大きなテーマの中、多くの人が共感でき、私たちの理想的なドキュメンタリー映画を作るのか、それを改めて考える機会になりました。
私が主人公のおばあと出会って最初のうちは、彼女の話に驚かされるばかりで、他者である私からみれば悲劇を伴うその人生に、感銘を受けました。ここ数年間、おばあのあの家に通う中で、私にとって西表島というのは、いろんな歴史が交差してきた場所というだけでなく、一つの時代の象徴のようなものに見えてきました。私たちはこのただ一人の彼女の人生を通して、知り得ないあの時代の空気を感じるしかありません。長い間、沈潜していた時間を越え、包まれていた霧を取り払い、ようやくひとつの終点に辿りつけそうです。来年は『緑の牢獄』の制作に専念する最後の一年間になります。去年と今年、『海の彼方』の上映を通していただいた観客の皆さんからの熱い支持や励ましにはともて感謝しています。この「沖縄・台湾・日本」をテーマとするドキュメンタリーシリーズに、私は日本と台湾の社会に何かの新しい視野をもたらすことができると期待しています。昨年『海の彼方』の台湾で上映したことがきっかけで、今年5月、台湾の彰化県の小学生たちが修学旅行で石垣島を訪れたんです。子供たちが石垣島に残る台湾移民の足跡をたどるツアーでした。もちろん大先輩の玉木おばあへも挨拶に行きました。私たちの活動が、こうして現実社会の中で、多少なりとも変化をもたらすことができたのだと実感できました。『緑の牢獄』も、こうした私たち社会に、未来にとって意義がある作品にしなくてはと思っています。
『緑の牢獄』は私たちにとって重大な意義がある作品です。ひとまずは、来年の映画完成を目指して頑張っていきます。
ご賛同いただける方には、引き続いて見守っていただけたら幸いです。
黄インイク 2017.12.01