リノベーションスクール@済州に行ってきました!#02
vol. 16 2018-10-22 0
2日目からはいよいよユニットワークが始まります。
対象案件は、
・済州最大の市場の向かい。大通りに面した広いビルの地下と2-3階。
・地下1階~地上6階建て。旧市街地の真ん中にある廃業した旅館。
・Z案件!商店街裏。四方をビルに囲まれひっそりと佇む古い家屋。
・きれいに整備されているのに人が集まらない、市街地の脇の川辺の公共空間。(建物じゃない!)
など、これらが動けばきっとまちが変わるはず!と予感できるような物件ばかりです。
↑旧市街エリアの商店街。この裏に建物に囲まれひっそり佇むユニットCの物件がある。
↑日本でよく見るシャッター商店街と同じ空気・・・
↑ユニットワークが気になる商店街のおかあさん
↑ユニットBは大型物件
↑目の前は大通り。まちのみんなが見れば分かるという立地だそうです
そんな中、ドキュメンタリーカメラはセンター長の案内で済州島をぐるっと周る嶋田さんに同行。済州島の全体を引いて見ることが出来たおかげで、対象エリアの立ち位置がよりよく見えてきました。
少し離れた行政の中心街には、済州大学の学生が集まるエリアがあったり、カカオの本社を始めIT関連企業のオフィスが集まる先端科学技術団地があったり、山を越えた西のほうにはビーチやリゾート地があったり、空港そばの新済州と呼ばれるエリアには若者や観光客が集まりすごく賑わっていたり。
↑カカオ本社に突入!?
↑島の反対側。海や山があるレジャーエリアです
↑新済州にはナイトスポットも
↑平日で雨の夜だったけど、お店の中には人もたくさんいました
実はこの新済州と呼ばれるエリアを中心に、済州島全体の地価は上昇局面なんだそうです。一方、今回の対象エリアとなっている旧市街地では空き家が増加しています。それでもこの旧市街地で高い家賃が下がらない要因の一つは、不動産オーナーさんたちがこのギャップを受け入れられず、かつてのいい時代の家賃設定を下げられないことにあるようでした。日本でもあちらこちらのまちで聞くお話です。
この『オーナーさんの意識を変える(リノベーションする)』というのが、リノベーションまちづくりの鍵のひとつ。とはいえ正面から熱く訴えるだけではきっとうまくいかないし、利害だって絡んでくる話。オーナーさんの意識、大切なのはもちろんわかるけど、そのあたりの関係構築がきっと一番難しいし、みんなが簡単に協力してくれれば、苦労はしない。
のですが、、、
今回の取材で面白かったのは、嶋田さんが「これ…ネタバレになっちゃいますけど…」って言っちゃうくらいに、リノベーションまちづくりの心得が、カメラの前でどんどんセンター長に伝授されていったこと!
もちろんいくらネタバレしていても、まちづくりってそんなに簡単なことではないですが、『まちを面白くするアイデア』以上に、本当に大切なことは何なのか、ぜったいに諦めてはいけないのはどこなのか、シンプルかつ力強い言葉で、嶋田さんからセンター長に伝えられていきます。
一過性のもので終わらせないために、
スクール生、
行政、
不動産オーナー、
関わる人たちみんなの意識を変えて行くこと。
これこそが、リノベーションまちづくりの本当の目的なんだと再認識させられる時間でした。
そう言えば、リノベーションまちづくり界隈の皆さんは、清水善次先生のことをヨーダと呼んでいますが、リノベーションまちづくりの真髄をセンター長に伝える今回の嶋田さんは相当なジェダイ・マスターに見えました。
フォースの使い方もリノベーションまちづくりも、こうして受け継がれていくんですね。
そんなことを感じながらユニットワークの会場へ戻ると、そこでは日本のスクールと同じように熱い議論が交わされています。栄養ドリンクの空き瓶がどんどん溜まり、煮詰まったユニットメンバーたちが夜風にあたりに行くあたりも、本当に国境を問わずに同じ光景。みんな、自分たちのまちを思う気持ちは同じなんだなと改めて感じました。
↑この日はどのユニットも遅くまでブラッシュアップ
↑日本でも韓国でも一緒、、、お疲れさまです!