会津の伝統工芸、漆で仕上げる手すりの制作
vol. 2 2022-02-13 0
こんにちは。
今回は階段の手すりの制作過程を紹介します!
蔵の内装に、地域の工芸や技術を所々に施す案を検討しています。
その一つ、西会津の漆を使った手すりの制作(の試作)をしています。
少し赤みが強い茶色で艶のある仕上げを目指すため、いくつかのパターンで実験しています。
仕上げによって、工程が少しづつ違います。
透明の赤漆やローダミンという染料を使った仕上げなどいくつか実験をしています。
その中でも、ローダミン+スグロメ漆を使った制作風景を紹介します。
ローダミン+スグロメ漆 1工程目↓
擦り漆(木地に漆を布や専用紙で摺り込む作業です)
ローダミン+スグロメ漆 2工程目↓
目止め(木目にサビ(珪藻土)を擦り込む、この工程をしないと木目の部分が漆を弾いたりします)
ローダミン+スグロメ漆 3工程目↓
漆塗り(より艶のある仕上げを目指して3工程目からは擦り漆ではなく、塗り漆にしました)
艶のある深い赤茶の漆になりました...!さらに塗り重ね艶と深みのある色を目指していきます。
試作で理想の色と艶が出たら、この手摺の木地に漆仕上げを施していきます。
ちなみに木材は栗を使用しています。
短いピースで試してみたのがこちら↓
この手摺の制作は、
木地は東京在住の木工作家が作り、漆仕上げは、
喜多方の漆職人さんと西会津の若手漆作家さんが共に試行錯誤しながら制作しています。
私たちが古川さんの作品や地域資料を残そうと取り組むように、
会津地域では、伝統工芸も職人や若手の作家が工夫を凝らし、繋ぐ・残す・活かす取り組みがたくさん行われています。
魅力ある場所にするために、引き続き準備を進めてまいります。
また進捗状況をお知らせします!