6/21 稽古場日誌#3 by松本梨花
vol. 9 2020-06-21 0
こんにちは。
松本梨花です。私が書いているこの記事は、劇団FAX『SANSO』の稽古場日誌の第3回です。
今日20日は2度目の対面稽古でした。
まずはストレッチ、エクササイズでウォーミングアップ。その後ミラーやエチュードなどWSをいくつかやったのですが、予期せぬハプニングに笑ったり、ファインプレーに手を叩いたりと、和気藹々とした時間でした。
最後に(先日決定した配役で)脚本序盤の読み合わせをしました。新しいことが始まるときのイタキモチイイ緊張感を受け取った時間だったと思います。
いや、個人的にはちょい痛めです。
先ほどは調子こきました。久々の稽古も、新しい人との出会いも、けっこう緊張しました。慣れないことにはちゃんとアワアワします。しながら突っ切ります。
《日誌》の次は《日記》を。
そういえば、自分しか読まない日記を書くことがなぜか出来ません。自分に宛てた言葉を書くと、眉毛がつながってしまう病気なのです。この記録は『SANSO』を応援してくださる方々に届けるものとのことなので、真心こめて書かせていただきます。
演劇について。
大学4回生の私は、卒業後もお芝居を続けるつもりでいます。この時代に、それで幸せになれるのかはちょっとわかりません。
演劇は、ある物が、ある物のままで目一杯に手を広げてここまでいけるよ!って見せてくれる。舞台の上にあるのはあくまでも限られた物質なのに、それを見てもっと遠くにもいけちゃう。人間、こんなことが出来るなんてもうほとんど魔法です。ひどくゼータクです。ゼータクを承知で、私もそうやって、誰かが可能性を信じる力を与えられる人になりたいと思っています。
こんなことをわざわざ言葉にして言うのは、私こそ、世界や自分をよくない形で見限ってしまうからです。とても簡単に。あ、もう火通しちゃったんで固まりました、みたいな。
そのくせムキになって、焼いたものを粉に引いて水混ぜたらまだ別の形作れるんじゃないか?って抗っているという気分です。
若いなぁwって笑う人の顔が見えてきました。ちゃんと弱気です。とりあえず、まだしばらくムキにならせてください。もう少しやってみてダメだったときはさっさと山奥にでも行くので。
世界に恋をしたいと思っています。できるだけずっと。自分の外にあるものの豊かさに夢中になりたい。人を好きになるように、世界の面白さに焦がれて生きていたい。全てはどんな風にも転がっちゃって、それは面白いことだって思えれば、みんなで生きていける気がします。
私の中にハンパない愛とえげつない悪がクルクルしています。だけど、私は、みんなが探すところの本物の愛を見たことがある人間だと思っています。見たことあるのに裏切れないので、あきらめてこれからも愚直に愛を信じることにしました。
支援者の皆様に届ける日誌という体裁を借りて、自分一人で書けない気持ちを書きました。聞いてくださる方がいるおかげで言えた言葉です。ありがとうございます。ただ「日記苦手」とかいう文は消した方がいい。結局めっちゃ書いたから。
クラウドファンディングってすごいです。まだ皆さんの目の前にいない私たちの可能性に懸けてくれる人がこんなにたくさんいて、本当に幸せだと思いました。
『SANSO』本番を是非見に来てください。私は目一杯手を伸ばします。きっと私たちみんな目一杯手を伸ばします。それを見た人が、もっともっと遠くにいっちゃって、気がついたらこんなところまで、なんて、嬉しいような怖いような、イタキモチイイ気分になってもらえることを願って。私たちのウルトラスーパーなリターンにご期待ください。
松本梨花
(あ〜書きすぎた〜〜)