さあどうするか。
vol. 10 2020-04-17 0
みなさま、こんばんは。
先ほど、政府より「緊急事態宣言」がすべての都道府県に向けて発令されました。
またさらに、北海道、茨城、石川、岐阜、愛知、京都の6道府県と、すでに指定されている東京、神奈川、埼玉、千葉、大阪、兵庫、福岡の7都府県とを併せて「特定警戒都道府県」に指定、ゴールデンウィークに向けて地域の移動を極力抑えること、大規模イベントを呼び込まないようにすること、圏外への移動を控えることを呼びかけるよう要請するとのことです。
これにより、各地方自治体からそれぞれの対応がなされていくことになると思います。
そんななか、本日、4/17より京都みなみ会館が、4/18より京都シネマが休館するというリリースが出ました。シネコンチェーンでもMOVIX京都が4/17より休館となります。
みんなそれぞれ、苦渋の決断だと思います。本当に。
では出町座はどうするか。
4/17は営業します。
その後は状況次第です。
いまは、こう考えています。
*京都府より指定業種として休業要請があった場合は映画は休映。
*カフェ「出町座のソコ」と書店「CAVABOOKS」は休業要請の対象でなければ営業続行。
もちろん、諸々の状況を鑑みて、シャッターを閉めることになるかもしれません。それは明日以降随時擦り合わせて決めていきます。
ですが現在、わたしの考えとしては、うちの場合、映画と本とカフェの複合施設ということがあるので、上記のような形かなと考えています。内部調整は必要ですが。します。地域のみなさんが家にいる時間が多い今、カフェメニューはテイクアウトできるし、書店で本を購入頂けることも大事です。
また、こういうときだからこそ、ここ出町桝形商店街をちょっとでも暗くしたくない、という思いもあります。店が開いてる、閉まってるって、すごく大きいのです。ウチの向かいの花屋さん「花大(はなひろ)」さんが定休日に閉まってるだけでも、やっぱりその日は寂しいですし。
この難局の今、自粛して社会に貢献・協力すべき、かもしれません。
いま、もっとも必要なのは「なるべく家にいる」ことですから。
同時に、街の灯をともし続けることも大事だと思います。
どの判断が正解なのかは、結果でしかわからないのではないかと思います。
ですから、「こうだ」と頑として譲らぬのではなく、日々四六時中、考え悩んでいます。
4/16(木)の今日も、12回の上映でお客さんゼロの回こそなかったものの、『リーマン・トリロジー』最終上映が12名ご鑑賞で、あとは1〜6名の間といったところでした。『東京干潟』『蟹の惑星』も今日最終日でしたが、もっと多くの人に観てもらいたい、すんばらしい作品なんです。これは必ず再度上映します。
そのなかで、今日オフのうちのスタッフが何人かお客さんに混じって上映を観に来ています。IとKの2人なんぞは、朝から晩まで4本も5本も観て、ホクホクしている。バイトの休みに仕事場に来て自分が扱っているものをお客さんと一緒に体験するということは、相当好きでないとできないことですし、お客さんと同じ状態で出町座で映画を観ることは元々推奨しているので(そうしないとお客さんに的確なガイドが出来ないし、お客さんから見たマイナスに気づけない)、異論はあるかもしれませんが、わたしはとても嬉しく思います。そしてこういう時だからこそ、「家にいろ」というのもそうなのですが、せめて勝手知ったる自分の職場だから居られる、ということもあるかなと思います。つまり「居場所」なんです。だから、開けられるのなら、できるだけ開けておきたい。そういう思いがあることはあります。
もうひとつ、この数日、出町座のなかでどうしたものか思案し議論になっていることがあります。それは、お客さんの出町座へのご来場にマスク着用を義務付けるかどうかということです。ぶっちゃけですが、お客さんにもマスクしてもらいたいという気持ちは強くあります。受付の際にスタッフとの会話もあるし、お客さん同士も同じ空間に同居するわけだし。おそれやストレスは蓄積・増幅しますから。もちろん、多くのご来場の方はマスク付けて来てくれるんですよ。でも中には、手に入らなくて着用したくても出来ない方もいらっしゃるだろうし、ほかに事情があってマスクされていない方もいる。飛び込みでカフェ利用や本棚を眺めに来る方もいらっしゃるし。これは本当に悩ましくて、結論出ぬままに試行錯誤しています。実は、マスクをされていない方に進呈しようと、手作り靴下マスクを複数試作したりしてました(*以下写真)。靴下はもちろん新品です。でも衛生的に完璧なのかというと難しいし、そういう意味では申し分ない市販のサージカルマスクは、3月に何度かのイベント時にご来場でご持参でない方に差し上げていたので少なくなっているのと、ウチのスタッフが今後使用する分を確保しておかねばならないので、日々ご来場のお客さんにお渡ししていくことは厳しい。今日もスタッフたちと議論していました。さあ、どうするか。
靴下で作れる簡易マスク(試作品)。この中にクッキングペーパーを入れる。
今日、参考になったのがこちら。
京大ウイルス・再生医科学研究所の宮沢孝幸先生がアップした動画。
*あくまでわたしが参考になったということです。
宮沢先生、ご自身もお忙しい中、ライブハウスと同様、映画館や出町座のことも気にかけてくださっていて、ありがとうございます。
明日は金曜日。
映画もガラッと入れ替わりです。
さあ、どうするか。
出町座 田中・拝