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コロナ禍のイタリアで若者たちが綴った日々の記録『デカメロン2020』書籍化をクラウドファンディングで実現!

コロナ禍のイタリアで若者たちが綴った日々の記録『デカメロン2020』を
書籍化したい

コロナ禍のイタリアで人々の気持ちや生活はどう変わっていったのか。イタリアの若者たちの日々の記録『デカメロン2020』を本にします。文章で、暮らしの音で、絵や写真で。世の中の光景と人の声をきちんとまとめ未来へ伝えたいです。

FUNDED

このプロジェクトは、目標金額1,900,000円を達成し、2020年10月6日23:59に終了しました。

コレクター
272
現在までに集まった金額
2,269,000
残り日数
0

FUNDED

このプロジェクトは、目標金額1,900,000円を達成し、2020年10月6日23:59に終了しました。

Presenter
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国立ヴェネツィア・カ・フォスカリ大学大学院 芸術経済・運営学 専攻。ミラノ生まれ、育ち。2019年からヴェネツィアに犬レオンと移住。アートと本、友達に囲まれて暮らす。これに美味しい食べ物とワインがあれば、もう何も言うことはなし。

【お詫びと訂正】特別装幀版の『デカメロン2020』について&more...

vol. 24 2020-09-25 0

こんにちは。たくさんのご支援と応援をありがとうございます。
クラウドファンディングも残すところ12日となりました。
おかげさまで、目標金額の88%までくることができました。

まずはお詫びと訂正から。ご支援をしてくださった方からの
ご指摘でトップページの紹介文に大きな誤りがあることが発覚しました。
いまのいままで、気づかずにいて申し訳ありません。

想定されるリスクとチャレンジのところに、
誤って下記のように記載しておりました。

誤 『デカメロン2020』は、12月初旬より一般の書店にも並ぶ予定です。ただし一般書店で販売するものは、クラウドファンディングのリターンでお送りするものとは表紙の異なる特別装幀版になります。クラウドファンディングで支援をしてくださった方に限定版『デカメロン2020』を書店販売より先にお届けします。

これでは、書店で販売するものが特別装幀版ということになってしまいます。
もちろん違います。特別装幀版はクラウドファンディングで支援をしてくださった
みなさまだけにお届けする特別なものです。


書店で販売するものはブルーのカバーの通常版です。クラウドファンディング限定の特別装幀版では、ブルーのカバーの上に、もう1枚特別なカバーがつく予定です。特別なカバーというものがどのようなものかは届いてからのお楽しみ。_____________________________________________________________________________

続いては内田洋子さんのインスタグラムからの転載です。
まずは、エリーザさん、ヴァレンティーナさんについての投稿です。

突然、ヴェネツィアに住みにいった。昨日決めて明日発つ、という感じだった。
7年前のことだ。
隣に青果店があり、ジャガイモ1個でも、毎日何かしら買いに訪ねた。
店を切り盛りする3人姉妹の客あしらいが見事で、これぞ商いの手本だ、と思ったからだった。
そこにいた中学生が、エリーザだった。
小さな妹の手を引いて学校へ行く。毎朝走っていく2人は、霧の濃いヴェネツィアでの私の毎日の活力源だった。
今、エリーザは視覚芸術学院に通う。シモーネの後輩だ。
世界各国から受験する人がいるが、毎年度、合格するのは15人しかいない。
宙を浮遊しているようなエリーザは、#デカメロン2020 に毎回まるでアートな文を書いてきた。いつも朝までかかって書いてきた。
眠れなかったのだろう。

ロックダウン前から大型犬を飼うことになっていた。
タロー。
2020年生まれの相棒だ。

ヴァレンティーナ。

#デカメロン2020
と、この速報連載を名付けたのは、ヴェネツィアのジュデッカ島で下宿生活を送る彼女とジュリが、古書店に#デカメロン を買いにいった、と聞いてのことだった。

初めてヴァレンティーナに会ったのは、2019年の夏だった。
働きながら大学に通い、静かで、笑う目で人の話を聞いていた。
ロックダウンの中でもいつも茶目っ気たっぷりの振る舞いで、しかし沈着冷静だった。
彼女がいればだいじょうぶ。
難破して無人島に流されるなら、ヴァレンティーナとならやっていける、
送られてくるメッセージにそう思った。
両親は、東欧から移住してきた。
周りとの距離感の持ち方は絶妙で、どこか達観したところがある。
疫病がなければ、けっしてこのようには知り合うことはできなかっただろう。

内田洋子
_____________________________________________________________________________

続いても内田洋子さんのインスタグラムからの転載です。『デカメロン2020』と
クラウドファンディングのサイドストーリーとしてお楽しみください。

その1

おはようございます!夜が明ける前に出航。帆を上げ、広げ、たたみ。僅かな風も逃さず拾い集めて、船は行く。舳先は、甲板長の持ち場。
風力風向、速度を船上日誌に記録する。海との交換日記だ。

(20.9.3)

その2

付いてくる。挨拶がてら、貰うものを貰ったら、自分のテリトリーに戻る。海の掟。
日誌には付けない毎日の日課。集まってくるときに目が合う。

(20.9.3)

その3

最後の一羽が去ったあと、何かいる。水面ギリギリを泳いでいる。いるけれど、見えない。しばらく伴泳して、船横から船尾へ回り、そこで別れる。必ず船行を見にくるのは、イルカだ。私の海の親友。

(20.9.3)

その4

無風。錨を下ろして、朝食。船上では、水が金。命綱。足りない分は、果物で補給する。この数日の海の荒れで、船酔い気味のオレンジ。あなた、シチリア生まれでしょ?

(20.9.3)

その5

何時間も空と海。船上ではしゃべらない。自分と話せるようになれば、楽になる。甲板長は舳先で遠方を観ている。
雲のスケッチを日誌に添える。
<無駄なものは書くな>船長に目で止められる。
覚えておけるか、あの水平線を。

(20.9.3)

その6

舵を固定して、動かない空の下で長い航海が始まる。「ヨーコも船で暮らしていたのでしょう?南米まで行ったの?」モンテレッジォ村の子供たちに尋ねられたっけ。海を渡って、本を売りに行った行商人たちの子孫だ。

(20.9.3)

その7

甲板長があごを上げた。海が目覚めたのだ。波頭が立ち始める。陸は見えない。
<わかっているな?>船長が背中で訊く。
黙って持ち場につく。待つだけの時間の始まりだ。
あの空洞のような時を忘れない。風が海をかする音も。

(20.9.3)

その8

やってくる。やり過ごすのも技のうちだ。その瞬間だけを考える。先回りは意味がない。問題は、今のいま。
心臓の音を聴きながら、待つ。

(20.9.3)

その9

@finestresullarte
https://www.finestresullarte.info/

Edward Hopper, Lee Shore, 1941, Middleton Collection

(20.9.3)

その10

方位計。東西南北ではなく、季節風の名前で方角を呼びます。海の町、船乗りの町では、洗濯物を干すのも季節風を見ながら。
さて。記録を残して、出航。

(20.9.3)

その11

三角形の小さな波頭が立つとき、ウサギが跳ぶ、と船乗りは呼ぶ。
荒れるか。港で待機する。待ちながら、他の船員と駄弁る。不思議な体験談を自慢する。
書き留めて、次には自分が話そうか。

(20.9.3)

その12

一天にわかに掻き曇り。劇的な空模様。
2度と会えない。誰かに伝えたい。言葉が見つからない。大切な記録を残す。

(20.9.3)

その13

待機しているバールの壁には、これ。肝試しのような。海の男たちは、水平線を観ている。どう動くか、各々が判断する。

(20.9.3)

その14

月を待って、出帆。赤い月が浮かぶ。空に導かれて進む。
独り。誰も頼りにしない。海原では自分だけが残る指針だ。鈍色の海原。飲み込まれそうな。薄暮は幻界への始まりだ。

(20.9.3)

その15

夕陽が海に溶けて、吸い込まれて。柔らかな、寂しい、終わりの色。日が暮れていく。

(20.9.3)

その16

残り陽は、海の中から空を照らす。そろそろと昇る月。いつのまにか白い月。舵を切る。

(20.9.3)

その17

陸(おか)が見えた。月は、燻んだ金色。
薄い衣を覆ったような空だ。海は黒々としている。水面には、陸の暮らしが映っている。遠くで犬の鳴き声がする。着いてうれしいのだ。耳の底に残る音。夜露が下り始める。甲板が湿る匂いがする。
明日も待機だ。

(20.9.3)

その18
寝る前に便りを書く。何も書かなくても、送れば無事を知らせることができる。船乗りたちの多くは、読み書きを面倒に思う。
何色で書くか。夜の海を掬って書こうか。
黒くて青い、深い色。

内田洋子

(20.9.3)
_____________________________________________________________________________

クラウドファンディングも残り12日。あと少しです。
みなさまのお力をお貸しいただけませんでしょうか?
ぜひこのプロジェクトのことをTwitterやFacebook、Instagramで
シェアや拡散をしてください。この本の存在が多くの人に届きますように。

10月6日まで挑戦は続けますので、引き続き応援をおねがいします。
たくさんの応援をありがとうございます。_____________________________________________________________________________

無断複製・転載の禁止
掲載内容(本文、写真、イラスト、動画等)を著作権者の承認なしに無断で転載(翻訳、複写、データベースへの入力、インターネットでの掲載等)することを禁じます。
©UNO Associates Inc., 2020

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  • 1000

    イタリアの若者たちからのお礼の手紙

    • イタリアの若者たちからのお礼の手紙
    • 2020年11月 にお届け予定です。
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    完成した『デカメロン2020』限定版をお届け!

    • イタリアの若者たちからのお礼の手紙
    • クラウドファンディング限定版『デカメロン2020』
    • 2020年11月 にお届け予定です。
    • 30人が応援しています。
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    サイン入りの『デカメロン2020』限定版と『あの小さな旅』内田洋子さん書き下ろしシークレットエッセイ(冊子)をイタリアの若者の作品をデザインしたオリジナルトートバッグに入れてお届け!

    • イタリアの若者たちからのお礼の手紙
    • クラウドファンディング限定版『デカメロン2020』内田洋子さんのサイン入り
    • オリジナル「トートバッグ」
    • 内田洋子さんによる書き下ろしのシークレットエッセイ『あの小さな旅』(冊子)
    • 2020年11月 にお届け予定です。
    • 147人が応援しています。
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    特別装幀版『デカメロン2020』5冊販売プラン【書店・ショップ向け】

    • クラウドファンディング限定版『デカメロン2020』5冊
    • 2020年11月 にお届け予定です。
    • 4人が応援しています。
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    スペシャルサンクスとして『デカメロン2020』にお名前を記載!

    • イタリアの若者たちからのお礼の手紙
    • クラウドファンディング限定版『デカメロン2020』内田洋子さんのサイン入り
    • オリジナル「トートバッグ」
    • 内田洋子さんによる書き下ろしのシークレットエッセイ『あの小さな旅』(冊子)
    • スペシャルサンクスとして『デカメロン2020』に名前を掲載!
    • オリジナルポストカードセット
    • 2020年11月 にお届け予定です。
    • 82人が応援しています。
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    特別装幀版『デカメロン2020』10冊販売プラン【書店・ショップ向け】

    • クラウドファンディング限定版『デカメロン2020』10冊
    • 2020年11月 にお届け予定です。
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    『デカメロン2020』のイタリアを五感で楽しむセット

    • イタリアの若者たちからのお礼の手紙
    • クラウドファンディング限定版『デカメロン2020』内田洋子さんのサイン入り
    • オリジナル「トートバッグ」
    • 内田洋子さんによる書き下ろしのシークレットエッセイ『あの小さな旅』(冊子)
    • スペシャルサンクスとして『デカメロン2020』に名前を掲載!
    • オリジナルポストカードセット
    • オリジナルインクとヴェネツィアのガラスペンのセット
    • イタリア産スプリッツセット
    • 2020年11月 にお届け予定です。
    • 4人が応援しています。
  • 残り3枚

    100000

    イタリアを五感で楽しむセット+ベルトーニ書店セレクトの1800年代の古書をヴェネツィアからお届け!

    • イタリアの若者たちからのお礼の手紙
    • クラウドファンディング限定版『デカメロン2020』内田洋子さんのサイン入り
    • オリジナル「トートバッグ」
    • 内田洋子さんによる書き下ろしのシークレットエッセイ『あの小さな旅』(冊子)
    • スペシャルサンクスとして『デカメロン2020』に名前を掲載!
    • オリジナルポストカードセット
    • オリジナルインクとヴェネツィアのガラスペンのセット
    • イタリア産スプリッツセット
    • ベルトーニ書店のアルベルトさんが選んだ古書
    • 2020年12月 にお届け予定です。
    • 2人が応援しています。