クラファン20日目を迎えました
vol. 6 2020-08-24 0
ワセダクロニクル広報の佐野です。
マネーデータベース「製薬会社と医師」2018年度版制作に向けたクラウドファンディングは20日目を迎えました。これまでに32人の皆様からあわせて48万3千円のご支援をいただいております。ご支援いただいたみなさま、厚く御礼申し上げます。ご支援はすべて患者さん、そして、いつか患者になる私たち自身を救うことにつながります。
あなたはご自分が服用している薬、ご家族が服用している薬が、本当に症状に合った薬かどうか考えたことがありますでしょうか? 長期間飲み続けているこの薬は本当に効いているのだろうか。こんなに多くの種類の薬は本当に必要なのだろうか。医師が、薬効を二の次にして特定の製薬会社に偏って薬を選んでいるとしたら……。
私たちが毎年取り組んでいる、製薬会社と医師の金銭のつながりを誰にでも検索できるデータベースは、製薬会社と医師に緊張感を与える重要なツールです。アメリカでは、製薬会社から供される2000円程度の弁当でも、医師の処方薬の選択に影響を与えるという研究があるほどです。
私も気になって、掛かりつけ医を先頃公開した2017年度版データベース(https://db2017.wasedachronicle.org/)で検索したところ、2社の製薬会社から合わせて数万円を講演謝金として受け取っていました。ただ、以前処方された薬をネットで調べると、謝金を出した製薬会社とは別の製薬会社の薬でしたので、まあ問題はないかなと思った次第です。
もちろん、原稿執筆や講演の謝金をもらったからといって、必ずしもその医師の判断が歪む訳ではありません。ただ、2000円の弁当ですら影響を与える可能性が指摘される世界です。数万円どころか数百万円、数千万円を受け取っている医師はどうでしょうか? そして、もしこの製薬マネーのデータベースがなかったら、私たちはどのようにしてその事実を知ることができるでしょうか?
製薬会社は医師への支払いを公開しています。しかし、先日、ワセクロメンバーの友永からも報告があったとおり、公開していると言えないような不誠実な公開方法を採っている製薬会社も数多くあります。そのようなことでは、個人の患者さんはおそらくご自分が知りたい情報にたどり着けないでしょう。
繰り返しになりますが、誰でも簡単に情報にアクセスできることが、製薬会社と医師に緊張感をもたらします。そのことが、ひいては、私たち自身の身を守ることになります。
マネーデータベース最新版となる2018年度版の制作のためには450万円の資金が必要です。しかし残念ながら、現在、クラウドファンディングの達成率はようやく10%を超えたところです。このままでは、このプロジェクトは継続が難しくなってしまいます。
どうか、あなたのお力を私たちにお貸しください。マネーデータベースを継続して公開していくことは、私たちに身近な医療の現場に必ずやよい影響をもたらします。何卒よろしくお願いいたします。