応援メッセージ・教来石小織さん
vol. 2 2017-06-23 0
途上国の子どもたちに映画を届ける活動を行う、World Theater Project 代表理事の教来石小織(きょうらいせきさおり)さんから、応援メッセージをいただきました。
移動映画館の先輩団体として、いろいろお世話になっています。いつもありがとうございます!
以下、メッセージです。
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「子どもたちには可能性があるんです。ただ道筋を知らないだけなんです。映画はきっとそれを教えてくれる」
そう語る桜木奈央子さんと出会ったのは2016年の春頃だったでしょうか。
フォトグラファーとして10年以上アフリカで子どもたちと向き合ってきた桜木さんが、アフリカで移動映画館をやりたいと語る姿に、ウガンダの悲劇や子どもたちのお話に、目が潤んでしまったのを覚えています。
2012年にカンボジアで移動映画館を始めた時、
「なぜ映画なの?途上国には映画より先に届けるものがあるのでは?」
という声を多くいただきました。
そんな中、ある方のこんな言葉が支えになりました。
「映画は食糧やワクチンのように、生きる上で絶対に必要なものではありません。けれども映画や本は、生きる目的を与えてくれるものです」
またある方が、こんなことをおっしゃってくださいました。
「途上国の虐げられている少女が、たとえば闘う少女の映画を観たら、自分たちも闘っていいのだと気づくでしょう。映画には、マインドセットを変える力があるのです」
1分間の映像の中には、文字情報に換算すると約180万文字分の情報量があると言われています。
映画の影響力は大きい。
日本のNPOで働く優秀なカンボジア人の青年は、貧しい少年が勉強して成功する映画を観て「自分もこの主人公のようになりたい」と、6歳の時に人生のゴールを決めたと話していました。
田舎町で生まれ育った私の母もまた、映画をきっかけに人生を切り拓いた人でした。
映画は時に、誰かの人生を切り拓くきっかけにもなるのです。
目には見えないけれど、きっと子どもたちの心の中に、細胞に、宿る何かがあるのではと信じています。
アフリカは、私にとっても今の活動の原点の地でもあります。
敬愛する桜木奈央子さん始め、cinema starsの皆様の想い、そしてクラウドファンディングに参加される皆様の想いがアフリカの子どもたちに届きますように。
そして移動映画館の活動が各地に広がり、一人でも多くの子どもたちに映画が届き、いつかの日か「だれもが豊かな可能性の中から、自分の道を切り拓ける世界」がやってきますように。
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教来石小織(きょうらいせき・さおり)
NPO法人World Theater Project代表理事.
千葉県出身。日本大学芸術学部映画学科監督コース卒業。2012年より途上国の子どもたちを対象にした移動映画館を開始。団体として今日までに36,000人以上の子どもたちに映画を届けている。2015年2月に日本武道館で行われた「みんなの夢AWARD5」優勝。2016年2月に団体の軌跡を綴った『ゆめのはいたつにん』(センジュ出版)出版。
▲初めて映画館で観た映画
近所のジャスコで「ドラえもん」を観ました