【2月】月次報告 | こどもたちとぶんじ寮。
vol. 22 2021-03-04 0
ぶんじ寮が動き出して、数ヶ月。
イベントや日常のつながりの中で出会った子どもたちも少しずつ増えてきました。 そして、ぶんじ寮を訪れる地域の子どもたちの表情が、ここ最近変わってきた気がします。
はじめは、何ここ?! 入っていいの? もう人が住んでるの? 遊ぶところ? 謎が山ほど。
共有スペースの食堂にある、あれこれが気になって、ソワソワ。 端から触りたくなるのを我慢しているよう。 鉢合わせた寮生に声をかけるわけでもなく、じっと見つめる。
しばらくして、 徐々に寮生が増え、ちょこちょこと、 お互いのより心地よい空間を作り始める。
数畳の畳に、こたつ。 ボードゲームやおやつ。 フワフワのおっきなクッション。
子どもたちの遊び心をくすぐるものたち。
お料理する音、話し声、笑い声。
心地よさが伝染していく。
子どもたちは、 寮生とお茶をして、手作りのおにぎりを頬ばり、遊びに興じている。 ふと見渡すと、懐かしい風景が広がっていた。 まるで田舎のおじいちゃん、おばあちゃんのお家のよう。
まだまだ遊ぶ うちに帰りたくない 泊まりたい
帰り際の言葉も、 少し、寂しげというか、 名残惜しいというか。
子どもたちは、この場所の空間的な面白さを感じると同時に、 自分を受け止めてくれる人が居ることに、安心感を感じ、この場所に少しずつ愛着を感じ始めているようです。
ある雨上がりの夕方、ぶんじ寮の駐車場にぽつんと佇む男の子がいました。 慌てて駆け寄ると、行くとこがないから来たと。 たまたま寮生に会えずに、食堂に電気がつくのを待っていたそう。
あー、もうそういう場所になっているんだなと実感する出来事でした。
ぶんじ寮をみんなでゴシゴシ掃除した日から始まった物語は、まだスタートしたばかり。
これまで自分とは全く関係がなかった場所が、遊び、人と過ごす中で、ゆっくりと自分の居場所になっていく。
そんな感覚を、私も子どもたちと共に感じながら、ここで紡がれる日々の暮らしを見守っていきたいです。
ぶんじ寮プロジェクトメンバー
横澤咲穂里