Yuzukiちゃんからメッセージが届きました!
vol. 1 2013-11-26 0
Yuzukiちゃん(福島県からの自主避難者、北海道在住)が自分の体験を書いてくれました。
私は2年ほど前、福島県の伊達市にある月舘という町に住んでいました。自然豊かでとても良い町でした。
なのに、3.11のあの地震で、あの原発事故で、私はいろいろなものを失いました。
毎年楽しみにしていた桑の実は汚染されて食べられなくなり、母は私を学校の行き返り以外、外へ出さないので公園で遊ぶこともできず、私の一番仲の寄った友達も引っ越してしまいました。
原発事故が起きてから3か月ほど後に、私達家族は札幌に避難することになりました。本当は友達と離れたくなかったけれど、それは避難を決めた母も同じ気持ちだったでしょう。
まず初めに、私、兄、そして母が札幌に避難して、8月に父と飼い犬が来るということになりました。
着いた所でまず私が発した言葉が「山がない」でした。ずっとちかくに山がある環境で育ってきた私には、何もかもが新鮮でしたが、とても寂しく感じました。
私がすむことになった団地は、私たちのほかにもたくさん避難してきたひとたちがいました。
その中の女の子で構成されたのが、ダンスチーム北海道桜組です。私も含めて14人で、3人の先生が指導してくれています。とても楽しくて明るいチームです。
私にとっては一番の心の支えです。桜組がいつまで続けられるかわからないけれど、少しでも長くダンスをしていたいです。
もしも地震が起きなかったら、原発事故が起きなかったら、それが何よりよいことだったと心から思います。自身も原発事故もとてもつらくてかなしいことです。
それでも、たくさんの人と友達になれたし、たくさんのことも学べた、そう思うことで少し楽になれました。
原発はとても怖いものです。もうこれ以上作ってほしくないし、動かしてほしくありません。
そして早く事故を起こした福島の原発が収束してくれることを願います。
Yuzuki
「いのちのことり」
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