クラウドファンディング15日目!編集メンバーよりご挨拶
vol. 3 2025-03-31 0
はじめまして!『万博を解体する』編集メンバーのえじりです。
3月17日にクラウドファンディングがスタートしてから2週間が経過し、この記事を執筆している段階で、74名のコレクターの皆様から、総額474,445円のご支援をいただきました!(目標金額の47%を達成しました!)ありがとうございます!!
コレクターの皆様や、SNSで拡散してくださった方々のコメントを拝見していると、いろいろな角度・立場から興味を持っていただいていることが分かります。改めて私たちの考えようとしている問いの複雑さとスケールの大きさを感じながら、編集会議や執筆の準備を進めているところです。
前回の木村さんの記事に続いて、私の方からも自己紹介と、このプロジェクトに関わるようになった経緯をお話ししたいと思います!
◯自己紹介
まずは、簡単な自己紹介から。
普段は出版社で書籍編集の仕事をしながら、読書会をやったり、友人に本を貸したり、たまにZINEをつくったりと、本に囲まれた生活をしています。
もともと大学で建築を勉強していたり、前職ではアートプロジェクトのコーディネーターの仕事をやっていたりと、興味が移ろいやすい性分なのですが、他方でずっと続けてきたこともあり、それは小さくても「自分でやってみる」ということです。
例えば、自力で小屋を建ててみたり、お店のような場所を運営してみたり、リソグラフと製本機を使って本を一冊一冊つくってみたり、本棚をつくり選書してライブラリーを運営してみたり、ZINEのお祭りを開催してみたりと、小さなスケールからはじめて、その経験を通して考えるということを続けてきました。
それら一つ一つは素朴で取るに足らないことかもしれませんが、自分でやってみると、それまで所与のものとして見過ごしていたシステムへの解像度が上がったり、実感をともなった自分の言葉で考えられるようになったりします。
つまり、当たり前に享受しているものを「解体」する(=観察し、咀嚼し、再構成する)という意味では、多少は有効な手立てなのではないかと思っています。そういったところに、今回のような自費出版プロジェクトの可能性を感じています。
◯万博に対するモヤモヤ
このプロジェクトがはじまったのは、今から半年前。「ZINE仲間」であるstudioTRUEの松岡さんに声をかけてもらい、編集メンバーとして関わることになりました。
その頃は、ちょうどニュースやSNSで大阪・関西万博に関する議論を目にすることが多く、正直なところ乗り切れないなと思いつつ、とはいえ遠くからニヒルに批判するのもイヤだなと思っていました。パヴィリオンなどを設計した建築家が批判を浴びている状況に胸が痛むとともに、問題の所在を言い当ててくれる言葉に出会うこともできず、モヤモヤを抱えていました。そんなときに松岡さんに声をかけてもらい、同じようなモヤモヤを抱えている人たちと一緒に考えてみたいと思ったのです。
最初は、万博という大きな問題を扱うゆえの背伸びか、「どういうテーマの論考が目次に並ぶと良いか」と考え、編集部が執筆者にテーマを割り振っていく、いわゆる雑誌的(トップダウン的)なやり方で執筆メンバーの候補を挙げていました。ただ、編集会議を重ねるなかで、万博を正しく評価したり歴史に位置付けたりすることと同じくらい、万博のような国家的なものに対する一個人の違和感や距離感から問いを立ち上げることも大事なのではないかと思うようになりました。
そこで、私たち編集メンバーと同様に、日々の生活やその実感から問いを立ち上げ、自分でメディアをつくったりコミュニティを運営したりしている方たちにお声がけし、執筆メンバーに加わってもらうことになりました。
個人的には、最終的に万博を「解体」するZINEを出版するだけではなく、編集会議でお互いの問題意識を共有し、実際に万博を訪れて議論し、それぞれが問いを立ち上げていく、というプロセスそれ自体にも特別な意味があると思っています。それは「アートプロジェクトとしての本づくり」とでも言えるようなものかもしれません。そして、万博のような複雑なものを複雑なまま扱うためには、こういうやり方をとるのが良いのではないかとも思っています。
私たちの自費出版プロジェクトがより良いものになるように、引き続きご支援・シェアしていただけると嬉しいです! よろしくお願いいたします!!
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