カラス アパラタス、8月9日オープンしました!
vol. 1 2013-08-15 0
8月9日・10日の2日間、オープニング記念イベントが開催されました。
初日は元NHKアナウンサーで朗読家の山根基世さんをゲストにお招きし、山根さんによるポーランドの作家ブルーノ・シュルツの小説の朗読で勅使川原三郎が踊りました。朗読の前後にバッハの平均率クラヴィーア曲集より1曲ずつ音楽が配されていたとはいえ、BGM無しの純粋な朗読とダンスの共演は非常に稀だったのではないでしょうか。朗読を声と呼吸による音楽のように質的に捉える勅使川原のダンスは、ダンス芸術の豊かな可能性を開示するものでした。
2日目は、写真家の蓮井幹生氏の静謐で抽象的な写真をスクリーンに投射した画像の前で、勅使川原と佐東利穂子が踊りました。早朝の光をモチーフにした繊細な画像が静かに推移していく蓮井氏の独自の美意識に貫かれた世界と、二人のダンスが共振し、溶け合い、息を呑むような瞬間の連続でした。
ホールでの公演の後は、両日とも地下1階のスタジオで歓談の場が設けられ、興奮冷めやらぬ大勢のお客様で遅くまで賑わいました。
カラス アパラタスは、ジャンルを超えてさまざまなアーティストが出会い、新たな表現の可能性を開拓していく場を目指しています。この2日間のイベントは、まさに出会いと創造の場としてのアパラタスをシンボライズするものとなりました。
※本コーナーにて、コレクター様限定でオープニングの2作品の記録映像をご覧いただけるよう、準備中です。どうぞ、ご期待ください!
週が開けて、11日の日曜日からは「日々アップデイトするダンス」シリーズの第1弾が始まりました。バッハの平均率クラヴィーア曲集による作品と、さまざまなジャンルの音楽を無分別にコラージュした作品の2本が、19日まで交互に上演されています。
「日々アップデイトするダンス」とは、アパラタスでの毎日の探求と挑戦を日々作品という形で公開していく試みです。客席とステージの距離が、ダンサーの息づかいさえ感じ取れるくらい間近ですので、ダンサーの身体感覚を共有でき、劇場での公演ではなかなか伝わらないダンスそのものの醍醐味を驚くほど体感していただけます。ぜひ、一度お立ち寄りください。
公演日時の詳細はこちらをご覧ください。
http://www.st-karas.com/news_jp/
ちなみにご支援を募っております機材関係につきまして、現状では照明が必要最少限の10灯、小さなスピーカーが2台設置されていますが、これはそれぞれ照明会社、音響会社の方々のご好意で無償でお借りしており、クラウド・ファンディングでお支払いが可能になった時点で、お支払いすることになっているものです。引き続き、ご支援のほど、なにとぞよろしくお願いいたします!
(写真は公演後の舞台挨拶。右から勅使川原三郎、蓮井幹生氏、佐東利穂子)
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