箸置きとプレゼントの豆皿の成型
vol. 10 2021-11-19 0
こんにちは。昨日から連続でのご報告、失礼いたします。
小さな器、お箸置きと楕円豆皿の制作風景です。
お箸置きの制作には石膏型を使います。シンプルな形状ですので、スライスした粘土板を直接カットした方が成型方法としては早いのですが、唐津の粘土のざっくりとした土味を出すには型を使った方が良いと思い、この方法をとっています。
型に粘土を押し込むことで、特に圧がかかる角の部分にメリメリとした土の雰囲気が表れます。
これを出すためにわざわざ型を使っているのです。
表面に白い化粧土を刷毛で塗り完成。化粧土を塗っても土味が残っています。
焼き物は成型し、釉薬をかけて焼き上げるまでに、生き生きとした土味をどんどん失っていきます。成型したばかりの状態のときにどれだけ雰囲気を付けておけるかが重要です。
わざわざ全行程を手作業しているのですから、その工程ごとに現れる手仕事の味わいは存分に残してあげたいです。そこが量産品にはない一番の魅力ですから。
次にプレゼントの豆皿の成型。
同じように型を使いますが、型から外した後に口づくりをしていきます。
このようにしてふちを一周つまんでいきます。型から外しただけですと形状を写し取っただけの堅い表情をしています。口元に薄っすらと指でつまんだ跡を残すことで味わいのある仕上がりになるのです。
箸置きと同様に、刷毛で化粧土を塗り完成。
指を使った口づくりの、どことなく柔らかい表情を感じて頂けるでしょうか。
今日の唐津はとても良い天気です。この陽射しを存分に活かし乾燥させ、明日から素焼き~釉薬がけ、そして本焼きと進めていきます。
また追ってご報告いたします。
引き続きよろしくお願いいたします。
赤水窯 熊本 象