タイムリー、そして双方向メディアにリニューアル
vol. 12 2022-08-21 0
紙質も含めでデザインにこだわったWAU
今回クラウドファンディングで得た資金で果たしたい主な目的は、WAUのウェブサイトをリニューアルことです。表題のとおり、マレーシアに関する情報をタイムリーに発信すると同時に、読者と双方向に交流できるメディアに進化したいと考えています。
今日は、WAU創刊からデザイナーとして関わってきたTANJCが、プロジェクトのアップデートをお届けします。
WAUのウェブサイトの変遷
創刊時からPDF版配布
2014年7月にWAUを創刊した当初、紙媒体のフリーペーパー雑誌を置いて配布してもらえる場所と機会にまだそんなに多く恵まれていなかったし、東京と大阪など都市の中にある、限られたマレーシア料理屋さんがほとんどでした。それらの場所に訪れることができない方にもWAUを届けたく、PDF版がダウンロードできるようにウェブサイトを立ち上げました。
青森のアジア料理屋さんのカウンターに並べられたWAU。これを入手するために遠方から訪れる読者もいるそう
3年目、ウェブ記事化へ
PDF版は本誌とまったく同じデザインですが、新聞と同じタブロイド判の見開きは、スマホの小さい画面ではとても読みにくいものでした。ブログのように読めるように、2016年から徐々に、発刊と同時に雑誌の記事内容をほぼ全文、そのまま転載したウェブ記事をリリースするようにしました。紙媒体のデザインをそのまま再現できないため、本文以外、大部分は再度デザインし直す必要があり、編集部の多くのリソースを要します。
12号までは新聞と同じタブロイド判で大きかったWAU
紙媒体にできること
WAUは創刊当初から、マレーシア行きのフライトの中で読む機内誌のような、ワクワクな気持ちを与えてくれる、上質な読み物でありたいとイメージしていました。マレーシアをまるごと手に取り、文章も写真もデザインも、目に入るすべての要素で楽しませてくれるような一冊でありたいと願ってデザインしました。
美術展ポスターや書籍の装幀デザインを得意とする私は、既存の旅ハンドブックや生活情報誌などと一線を画す工夫にこだわりました。大きい誌面をキャンバスに、実験的なレイアウトもダイナミックに挑戦しました。おかげさまで、「フリーペーパーとは思えないようなクオリティー」などと好評を博してきました。
17号からデザイナーのJUNさんがチームに加わり、デザインクオリティがさらに押し上げられていった
ウェブならではのことを
気づけば8年間もウェブサイトを運営してきて、300以上の記事をお届けしてまいりましたが、本誌の作成にほぼすべてのエネルギーを注いだがために、ウェブでは本誌の本文転載のみ。言い換えれば、グラフィックデザイン抜きの劣化版としてしか機能していないことに気づきました。紙媒体にはできない、ウェブならではの使い方があるのに、活かす余力がありませんでした。
読者の行動パターンも変化し、もらって帰る紙媒体よりもスマホで読める記事のほうがアドバンテージがあるので、ウェブならどんなメディアになりうるのか、編集部一同は検討を重ねに重ねて、主軸をウェブに移行することに決定したわけです。
制約から解き放たれる新ウェブ
具体的にどんなウェブメディアになるか、それこそ読者と応援していただいているみなさんといっしょに時間をかけて作り上げていきたいので、主な取り組みをご紹介します!
ウェブならではのマルチメディア化
:記事の中に、動画/音声などを埋め込み、各関連コンテンツへも直リンク
文字数の制約から解き放たれる
:誌面の都合で割愛せざるを得なかった情報も惜しみなく掲載
マレーシア図鑑化
:人物図鑑、料理図鑑、楽器図鑑などなど、各記事から参照できるレファレンスの充実
情報をタイムリーに届ける
:図鑑項目の更新も含めて、最新情報を随時発信。季刊では出せなかったフレッシュさ
体系的に読む
:カテゴリー分類、関連記事のまとめ以外、難易度の明示など試験的な機能も
物販と決済機能
:グッズや関連書籍の販売がより手軽に
双方向メディア
:記事コメントやSNSを通じて読者とやり取りをして、コンテンツをつくりあげる
ウェブサイトのリニューアル作業は、クラウドファンディング開始前から着々と進められています。9月1日を目処にベタ版をデビューさせる予定ですので、ぜひお楽しみください!
そして、ご意見や機能へのリクエストがあれば、遠慮なく教えて下さいー WAUは読者がいてこそのメディアなので、みんなでいっしょに作り上げていきましょう!