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vol. 110 2021-01-05 0
109日目終了。
本日もご参加いただきました。
ありがとうございます。
MotionGalleryのTOPページの「映画」のコーナーにピックアップで今日から掲載されました。
MotionGalleryのユーザーにも少しでも届くといいなぁと願っております。
まったく僕のことも、僕の周りのことも知らない方にまで拡がりますように。
三が日が終わって、徐々に通常営業に残る中、年始の発表が緊急事態宣言の検討。
2021年の幸先が思いやられるような発表からスタートすることに。
その後、劇場や映画館は対象じゃない、学校閉鎖はないなどの情報が出てきまして。
それに様々な反応があったのですけれど、僕はあまり信じていないです。
春のことや、諸外国を見ていれば、行動制限は拡大する一方だと知っているから。
一部で行動制限、飲食店のみ行動制限、だけで済んだケースが余りにもないから。
20時に飲食店が閉鎖され、なるべく夜間には出かけないようにと号令が出れば。
当然だれど、夜間の映画館や劇場に来るお客様は激減していく。
そして、飲食店だけでいいのか?あそこはやってるのか?という声が大きくなる。
大きな企業は動員が見込めなければ赤字だし、イメージを考えてあっという間に判断する。
大手シネコンが、再度、座席数制限、営業時間制限をすることは十分にあり得ると思う。
大手舞台制作が、舞台の延期/中止を決定することも頻発していくだろう。
そうなれば、自治体側もより動きやすくなって雪崩のように止まっていく。
別にこれは妄想でも何でもなくて、春に起きたことだから。
そして、諸外国での一部行動制限から一気に同じことが起きてきたことを知ってるから。
例え、マスクをして消毒していればクラスターは起きないという確証があっても関係ない。
一番の問題は結局、世間の空気で、社会全体からどんな目で見られるかが最終的に物事を決めていく。
結果的に、時給で働いている学生だとか、それこそ演劇人だとか芸人やアーティストたちが削られていく。
弱いところから、へし折られていく。
踏ん張って欲しいけれど、頑張れとも声をかけにくくなっていく。
そういう厳しい場所を自ら選んで生きているから仕方がないと唇を噛み締めるしかないのかもしれないけれど。
けれど、そんな連中が実は社会を成り立たせていたりすることも忘れるなよって思うよ。
社員だけじゃろくに回らない仕事なんか山ほどあるんだから。
いずれにせよ、これはきっかけにすぎない。
ここから先、クリスマスから年末に感染した人数が発表されるごとに、空気が変わっていくと思うよ。
御用心、御用心だ。
シンプルなメッセージは伝わりやすい。
なぜ20時までなのかの理由などを開示するよりも徹底しやすい。
だけどそれは、盲目になることでもある。
シンプルがゆえに歯止めが聞かない。
今、わかっていることを習慣化することは複雑すぎるかもしれないけれど。
複雑でも重要なことをしっかりと告知した方がいいと思う。
・手を洗う
・マスクをする
・うがいをする
・人込みでは話さない
・顔を触らない
・換気する
・「食べる」と「話す」を意識的に切り分ける
・不特定多数と接触する職業は周期的に消毒と休憩をする
・体調が悪ければ外出しない
こういうことをきちんと理由も含めてチラシにして配ったり、CMで流したりすればいいのに。
5人以上の会食はNGなんてシンプルに言うから、2人で話しながら会食しちゃうんだと思うよ。
20時までとシンプルに言えば、20時までどんちゃん騒ぎする人は必ず出てくる。
幼稚園の水道のように「てをあらいましょう」って貼ればいいんだ、あちこち。
こんなことわかってるよっていうことを、習慣に出来るかどうかの瀬戸際なのに。
大味なルールで縛ることは、それをまた遅らせることになるように思う。
またしても、ムードで乗り切ることに恐怖感を覚える。
恐ろしいのはいつだってムードなのだと思う。
社会全体のムードが単一になっていくことほど恐ろしいものはない。
日本が太平洋戦争をしたのだって、ムードが一番の原因だと僕は思う。
やれ軍部のせいだとか、マスコミがあおったとか、大本営発表とか言うけれど。
日本人全体が、アジアの盟主に勝利して、世界最強艦隊に勝った日清・日露戦争があったから、日本が負けるわけないといつの間にか思い込んでいたのが最大の原因だ。
新聞が反戦を書けば売れなくなったのだから。
今は敗戦を知ったし、叩きのめされたから、好戦ムードにはなりにくいと思うけれど。
未だに自衛隊は実は強いと喧伝する連中はいる。
だから僕は社会的ムードのようなものには注意するようにしてる。
そして、そのムードを演出することが出来るのが芸能だと思っている。
映画、演劇、音楽の世界にいれば、どうしたってそういうことを考えざるを得ない。
歴史上、権力側の支配や啓蒙活動に利用され続けてきたのだから。
コロナとか冷めるんですけど?
って口にしちゃうような子がいたとして、それも認めるぐらいにならないといけない。
それで怒っているようじゃ、人間としてまだまだ未熟なのだと思う。
多様性を認める方向なのか、画一的になっていく方向なのか、今、その境にいる。
そういう子がいたら、怒るんじゃなくて笑いたい。
そして、そういう子に、おしゃれなマスクの付け方とか教えてよと言えるぐらいになりたい。
呑んでる人を見て怒るような人間にもなりたくない。
隣に座って、話す時は自分がマスクをつけて、自然とそうなればいいなぁって思う。
けんけんしていくことが一番面白くないよ。
なかなか簡単なことじゃないけどさ。
でもとにかく争いのムードを助長するようなことはしたくない。
作品にはそれが例えどんな作品だとしてもメッセージがある。
社会的メッセージもあれば、根源的なメッセージもあれば、日常的なメッセージもある。
子供向けの作品でも、海外の作品でも、純粋なエンタメ作品でも、アニメでもだ。
そしてその作品の中のメッセージを役者たちは探して自分なりに表現をする。
この作品が言いたいことを探し、自分がこの作品の中で出来ることを探す。
そして出来上がった作品によってはメッセージを前に出すだけじゃなくて、奥に隠している場合だってある。
春に劇場や映画館が次々に閉鎖していった時に、僕たちは知ったはずだ。
届ける側も、受け取る側も、それが必要だと知ったはずだ。
ムードに流されている自分をすっぱりと斬りつけてくるのがメッセージだ。
人間は、神から、自然から、物語から、メッセージを受け続けてきた。
僕は闘おうと思う。
20時以降に飲み会をやるとかではなく。
この画一的なムードに染まっていく何かと闘う。
新型コロナウイルスと闘うんじゃない。
疫病感染で澱んでいく社会的無意識とだ。
見ろよ、コロナまで政局に利用としてるやつらがごまんといるぜ。
やれやれ、保守もリベラルもどっこいどっこいか?
だったら僕はここに立ち続けて、ここでやれることをやるさ。
想像はしていたけれど。
どうやらこの「演者」プロジェクトのクラウドファンディングのラストスパート。
やっぱり、コロナ禍の中で映画製作に進んでいくということになるのか。
いいさ。そのつもりだ。
僕は暗いニュースが次々に出てくる中で、希望に向かって歩く約束をするのだ。
去年の春もそうだったように。
今、映画製作に向かうことそのものがメッセージだ。
110日目が始まる。
今日を過ぎれば残り10日。
一人でも多くの皆様に届くように。
最後の瞬間まで願い続ける。
この希望の道の同行者を募り続ける。
小野寺隆一