全てが繋がる日が必ずやってくると信じて
vol. 53 2020-11-09 0
52日目が終わる。
第二稿をキャストに送ってから約一週間ほど経過した。
自分の頭の中であそこのシーンは、、と浮かんできては消していく。
第三稿に手を付けるまであと一週間は寝かしたいと思っているからだ。
急ぎたくなるせっかちな自分を押さえつける。
まだ第二稿を校了した時のテンションが残っていることを感じている。
冷静になれるまで寝かせて、もう一度読み込むまで時間が必要だ。
時間は残酷なものでどんどん様々なものを風化させていく。
良いことも悪いことも平等に風化していく。
劇団が解散して集まらなくなって2週目。
先週はまだ倉庫に集まった幾人かがいたけれどその仲間にとっては最初の日。
まだ解散公演の締めには時間はかかるのだけれど。
すでに何か空気感が変わっているだろう。
アーカイブも、メッセージビデオも、公開が終わった。
誰でも簡単に発信することが出来るようになった時代だ。
僕自身もだけれど、発信することを続けている仲間たちもいる。
芝居以外を発信することの出来ない仲間たちもいる。
来週から始まるドラマに数人出演するけれど、芝居の予定はそれぐらいしかない。
あるとすればこのプロジェクトしかないという状況になるのか。
止まっていないよ、進んでいるよ、そう発信し続けることはきっと重要だ。
SNSの世界で評論家だったり、ただ何かの意見を言うだけになったらと思うとぞっとする。
役者としても、何かを表現する人としても、止まる自分を想像できない。
映画「破壊の日」のクラウドファンディング第一弾の管理をステイホーム期間に続けていた。
開始したその日から変名の「Mr.やぶれかぶれ」として連日アップデートの更新を続けていた。
2020年の1月にはじまったそれは、公開と同時に製作日誌として物販に並ぶことになった。
実を言うとそれは今も続いていて、連日の限定更新は恐らく今月末ぐらいまでは続けるつもりだ。
上映館が途切れてからは不定期の連載になると思うけれど。
あの緊急事態宣言の中、本当に映画製作が出来るのかという綱渡りだった。
そんなこともあって、映画「破壊の日」のイベントで舞台挨拶に急に呼ばれたりもしていて。
昨日のイベントでも監督に舞台上から急に呼ばれて簡単な挨拶をしたのだけれど。
その写真を顔バレしちゃいますけどSNSに載せちゃいましたとわざわざコメントをくださった。
クラウドファンディングに参加してくださった方の中には監督が描いていると思っていた人もいたのだと聞いた。
名前を伏せていたのも、顔などを伏せていたのも、豊田利晃監督の映画のファンの方が多く参加してくださっているものだからだ。
そこであまり自分の名前や顔を前に出すことをするのは、蛇足だなぁと感じていた。
だから舞台挨拶なんかで前に立った写真まで載せないでということは一つもなくて。
むしろ、なんだか申し訳ないなぁというような気分で。
コメントで声をかけてくださること自体、ありがたいなぁと思っている。
実はこの映画「演者」プロジェクトにもすでに多くの方が気付いて参加してくださっている。
豊田利晃監督のファンや、出演者、音楽の皆様のファンが多くいる中で感謝しかなくて。
そういう場所だから700人以上の参加をしているアップデートでは告知もしていない。
多分、告知をしても怒られるようなこともないのだけれど、怯んでいる。
すでに探してくださって参加してくださっている方がいるだけでも嬉しいと感じているから。
いつかきちんと告知をした方が良いのだろうか。
昔、舞台の告知を申し訳ないとしなかったらなぜ教えないんだとかえって怒られたことがあって。
どうやらその頃から自分はあまり変わっていない。
だからありがたいことに自分は今も発信が止まっていない。
変名とは言え、映画「破壊の日」でもアップデートやSNSでの更新がある。
来週からは、わずかとはいえ出演したドラマ「猫」の放送が始まる。
再来週の日曜には、映画「セブンガールズ」の復活上映がある。
その全てに発信することの必然性があって、芝居という世界と繋がっている。
そして自分の中では全てのことが繋がっているんだよなぁという実感がある。
ドラマ「猫」でいただいた脚本には僕の名前が入っていたのだけれど。
印刷時に決まっていなかった配役の名前はまだ入っていなかった。
今回、ドラマ制作発表を見たら渋川清彦さんが出演されていると知って。
映画「破壊の日」のイベントの現場でそれを聞いたら渋川さんはもちろん僕の名前に気付いていて。
●●で、○○する役でしょ?なんて笑いながら。
わざわざ舞台挨拶でも、ドラマで共演するんですよなんて言ってくださった。
なんだかそういうことも、繋がっていっているような感じがあって。
プライベートなことも含めて、全てが繋がってどこに向かうのだろう?と感じ続けている。
やっぱり、流れというものはあって。
その流れのようなものを掴み取らないといけない。
そんな流れの中で僕は。
ただ流されてしまうことはやっぱりつまらないことだぜって思っている。
時には流れに抗い、時にはバタ足をして、時には岩にしがみついて。
大きな流れと、小さな支流をかぎわけて。
どうにもならなさそうな流れの中に、わずかでも自分の意思が影響するような。
そんなことをずっと続けているのだろうなぁと思う。
ブレてしまうことが一番の問題だ。
なんとなくで続けてしまうことは、流れに飲み込まれてしまうということだから。
特にね。
コロナという世界的な激動であったりさ。
劇団の解散という自分の生涯でも大きい出来事であったり。
豊田利晃監督という行動力の塊であったり。
そういう場所にいるほど、流されてしまう可能性は高くなるのだから。
つい先日、40名を越えた!と報告したのに。
もう50名が見えてきている。
日々増えていくことにたくさんの勇気を頂いています。
自分の持てる力以上の反応なんじゃないかと時々背中を冷たいものが流れるけれど。
そこでぶるってしまうのはただの甘えなんだよなと思います。
11月中に100人というのはかなり難しい事だけれど。
それでも一人一人連絡を重ねて、そこに行けたらなぁと願っています。
12月、1月は、もうラストスパートの時期なのだから。
それまでに自分のできることを積み重ねていくしかないのだから。
そうやって、流れをどんどん作っていって。
全てが繋がる日が必ずやってくると信じていくしか出来ないのです。
皆様、拡散ありがとうございます。
僕の発信は止まりそうにありません。
53日目が始まる。
小野寺隆一