「いくのパーク」という展覧会場について
vol. 5 2025-04-29 0
今から2、3年前に生野区内で展覧会場を探していた頃、ギャラリーや空き家など街を徘徊していた中で、いくのパークを訪れました。そこはレストランや企業、スクールが各教室をリノベーションして営業されていて、学び、食べる、楽しむ、集うといった様々なニーズに合わせた1F~4F +屋上を使用した複合施設でした。
いくのパーク(正式名称:いくのコーライブズパーク)は2021年3月に廃校となった御幸森小学校で、韓国朝鮮にルーツを持つ子どもたちが多く通っていたそうです。こういう場所で展覧会ができれば良いなと思いながらウロウロ歩いていると1Fの端の方に倉庫としても使用されずがらんと空いている教室を発見しました。
後日、共催して頂いているふらっとさん(特定非営利活動法人IKUNO・多文化ふらっと)に連絡して、管理されている担当者の方とお会いすることになりました。打ち合わせ当日、担当者の方へプロジェクトの説明をすると、二つ返事で了承を得ることができました。使用料も気になるところでしたが折り合いがつき無事、展覧会をオープンすることが出来、今に至ります。後に聞くと、この展覧会が終了するとすでに企業が入居されることが決まっているとのことでした。幸運でしたが、今後、ギャラリーとして使用できない寂しさもありますね。
会期中、展覧会場に常駐しているが故にいくのパークでの人の動きが見えてきました。100名を超える大人数でのフィールドワークで訪れる高校生やリノベーションのリサーチで訪れる建築科の大学生、多様な文化(生野区は約80カ国の移民の人々が住んでいます。)と音楽、食を楽しむ「いくの万国夜市」が定期開催されコミュニティーの活気を肌で感じました。
単発でリサーチしていてもなかなかわからない事が多々見えてきます。そのあたりをまた報告できればと思います。