【応援メッセージ】瀬戸大作さん(避難の協同センター)
vol. 26 2019-02-09 0
2011年12月~2012年にかけて、勤務先であるパルシステムの活動の一環として、福島県の大熊町から会津へ避難者された方々の支援に携わって以来、さまざまな支援活動に奮闘されている、瀬戸大作さん。
2016年7月には「避難の協同センター」を立ち上げ、厳しい環境にある方々に寄り添い、さらに社会へ向けた発信を行ってきました。
2018年8月からは「反貧困ネットワーク」の事務局長もなさっています。
社会的に弱い立場に置かれているおひとりおひとりの声を丁寧に聞き取り、支える取り組みへ繋げていく行動力には、目をみはるばかりです。
目下、この3月末に迫った、原発避難者への住宅支援打ち切りに伴って、住まいを失ってしまう方々の相談ホットラインを設けて奔走されています。
https://www.facebook.com/nowarseto/posts/121550781...
瀬戸さんのバイタリティーや熱い思いに、私たちも自分の出来る場所で、出来ることをしっかりと積み重ねていこう!と、励まされるような気持になります。
瀬戸さん、メッセージ、ありがとうございます!
(相原)
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●福島原発事故からまもなく8年、国と福島県は2020年東京オリンピック開催までに避難者への支援を終了、避難者の存在は見えなくされていくのでしょうか。私が事務局長を担っている避難の協同センターでは、2年間で150名を超える区域外避難の皆さんの住宅や生活問題などの個別相談をおこなってきました。その中には避難先住宅からの退去を強要されてホームレスとなった方、山梨県の山奥で孤立していた母子世帯など様々な困難事例に直面してきました。
●やっぱり忘れられる事のできないのは、主人からのハラスメントを受けながらも、2人の子どもを大学入学できるよう避難先でダブルワークを続け、大学入学決定後に疲れ果てて自死した母子避難のAさんの事です。、私と同い年の彼女の遺品整理をおこなった。このような言葉が残されていた。
「テレビで大丈夫だと言っているのにお前は馬鹿だ。逃げる必要など無いと夫に言われ続けた。」
「家族がバラバラになってしまった。原因をつくったのは私…」
「夫が怒る気持ちも分かります。あゝ原発事故さえ無ければ…」
「私さえ放射能を気にしなければ、震災前のように暮らせたのかな…」
●「原発事故から8年近くを経過している。そろそろ自立をお願いしたい。」
原発事故の加害者である政府が期限を決めた自立を強制する発言が国や福島県からされています。多くの避難されたお母さん、家族をダキシメながら! しかし、故郷から離れ避難した地域は、自身を安定的に「自立」させるようなものではなかった。仕事は非正規労働しかなく、地域で孤立し、多くの子どもはいじめを受けた。避難先で孤立を強いられ、厳しい経済状況におかれました。「自立」をめざせばめざすほど、非人間的な都会「溜めを失った社会」での暮らしへの順応が必要だったのです。
●「溜めを失った社会」
“溜め”とは「溜池」の「溜め」だ。溜池があれば、日照り(トラブル)が続いても作物を育てる(福祉=善き生を実現する)ことができます。原発事故被害で苦しみダキシメル想いで避難してきた皆さんの「身体と心を少しづつ暖める」でもこの国は充分に暖まらない中で自立を強制し身体をまた冷えさせている事を強いています。私たちは「身体と心を温まあう」「溜めのある社会」を少しづつでも続けたいと思います。
もやい展、応援しています!
避難の協同センター事務局長 瀬戸大作
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「もやい」それは、荒縄の強固な結び。3.11から8年、福島原発事故と向き合ってきたアーチスト達の個々の表現が金沢21世紀美術館で結ばれます。絵画、彫刻、写真、生花、造形、詩歌……福島の現実と命の輝きがあなたを包みます。
一人でも多くの方にこのプロジェクトを知っていただくために、引き続きのご支援・そして周りの方への拡散を、何卒よろしくお願いいたします。
https://motion-gallery.net/projects/2019moyai_kanazawa
★もやい展スケジュール★
場所:金沢21世紀美術館 ギャラリーA(石川県金沢市広坂)https://www.kanazawa21.jp/
日時:2019年3月5日(火)〜10日(日)
5−7日/10時~18時 8−9日/10時〜20時 10日/10時〜17時
入場料:100円(各種免除規定あり)